EMC、OpenStackを組み込んだハイパーコンバージド「VxRack System with Neutrino Nodes」発表。数日でIaaSを展開。EMC World Las Vegas 2016

2016年5月9日

5月2日から5日の4日間、米ラスベガスでEMCのプライベートイベント「EMC World Las Vegas 2016」が開催され、同社は企業が迅速にIaaS型のクラウドをオンプレミスで利用可能になる「VxRack System with Neutrino Nodes」を発表しました。

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VxRackは、昨年同社が発表したハイパーコンバージドインフラストラクチャ。サーバとそこに内蔵したストレージを1つのノードとし、複数のノードを束ねてクラスタ化します。

クラスタのノードが追加されるとクラスタの仮想マシンが増加すると同時に、ストレージ仮想化技術でストレージを束ねて仮想ストレージを構築。ノードが増えるごとに仮想ストレージの容量と性能が向上するため、容易にスケールアウト型のシステム基盤が構築できるというアプライアンスです。

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VxRack System with Neutrino Nodesは、このVxRackのノードにOpenStackを組み込み、迅速にOpenStackによるIaaS型クラウドを立ち上げ可能にしたものです。

運用も専用の管理画面から容易に行えるようになっています。

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VxRack System with Neutrino Nodesでは、以下のOpenStackコンポーネントが使われています。

Compute:Nova
Block storage:Cinder
Object storage:Swift(EMC ECSとの統合専用)
Image store:Glance
Identity management:Keystone
Dashboard:Horizon
Networking:Neutron
Orchestration:Heat
Telemetry:Ceilometer

VxRack System with Neutrino Nodesは、あらかじめEMCによってラック構成とソフトウェア構成が整った状態で出荷されます。ハードウェアとソフトウェア全体がEMCによってトータルでサポートされ、ソフトウェアのアップデートもEMCから一本化されて提供されます。また、EMCによるリモート監視によって障害検知やメンテナンスなども行われます。

ハイパーコンバージドインフラストラクチャは、仮想化基盤を迅速かつスケーラブルに利用可能なアプライアンスとして提供され、人気を博してきました。VxRack System with Neutrino Nodesはこれを仮想化基盤からクラウド基盤へとさらに前進させた製品と言えます。

EMC World Las Vegas 2016

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