[速報]グーグルが「Chrome OS」ついに公開! ソースコード含む詳細を明らかに

2009年11月20日

11月19日(日本時間11月20日午前3時半)、グーグルはWebアプリケーションの実行に特化したオープンソースの新しいOS、Google Chrome OSのための「Chromium OS」プロジェクトをオープンソースとして公開したと発表しました

Official Google Blog: Releasing the Chromium OS open source project

オフィシャルページでグーグルは「Google Chrome OS will be ready for consumers this time next year.」と書き、Chrome OSの製品がユーザーの手に届くのは来年になるとしています。

公開されたのは、以下のものです。

画面も3点公開されています。

fig 画面左上に並ぶアイコンは、スペースを節約するためにタブを「ピン」にする機能によるもの
fig 「Chrome menu」と呼ばれるアプリケーションの起動メニュー
fig 右下に見えるのは「パネル」と呼ばれる小さなウィンドウ。チャットと新着メールのノーティフィケーションが表示されている。MP3プレイヤーなどほかのアプリケーションでも使える

Chromium OSの特徴と内部構造

Chromium OSの最大の特徴は、Webアプリケーションの実行に特化したOSであることです。そのため、OSそのものがWebブラウザの実行に最適化され、そのためにシンプルな構造となり、それゆえにOSもセキュアになり、かつ起動や実行も速くなるとグーグルは主張しています。

グーグルが公開している「Software Architecture」から、内部構造を紹介していきましょう。

Chromium OSのアーキテクチャは以下の図に示されています。カスタマイズされたファームウェアの上にLinuxカーネル、そしてその上にXとグラフィックライブラリおよびシステムライブラリ、その上にウィンドウマネージャとWebブラウザがあります。

アーキテクチャ全体の概要図

fig

このアーキテクチャを下位レイヤから見ていきましょう。

ファームウェアの詳細図

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ファームウェアはOSを素早くブートするカギとなる部分であり、複雑性を廃してシンプル化し、確実にブートすることを目標としています。最新のハードウェアをターゲットにすることで過去のレガシーなハードウェアのための膨大なバックワードコンパチビリティのための複雑さを省略できることが、ファームウェアのシンプル化に役立っています。

システムレベル、ユーザーランドのソフトウェア

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ここではLinuxカーネルとドライバ、そしてユーザーランドのデーモンを用いています。ユーザーランドではUpstartを用いることでサービスを並列的に起動、クラッシュ時の再生成、ブート高速の自動化などを実現しています。Autoupdateデーモンが自動的に最新のイメージをインストールします。

ChromiumとWindowsマネージャ

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ウィンドウマネージャは他のX Window Mangerと同様に、ウィンドウ位置の管理、フォーカスの配置などを行います。

Chromium OSの稼働ハードウェア

Developer Hardwareページで公開されているDeveloper hardware listによると、Chromium OSの稼働が確認されているのは2009年11月20日現在、以下の機種とされています。

ただし「Getting and Building a Chromium-Based OS」を読む限り、実行イメージはいまのところ自分でビルドして作成する必要があるようです。

Chrome OS機能ハイライト

グーグルが公開しているChrome OSの紹介ビデオの中から、Chrome OSの機能についてハイライトを紹介しましょう。特に新しいユーザーインターフェイスと、システムを安全にアップデートするマルチパーティションの仕組みに注目です。

fig Chrome OSはWebブラウザ上ですべてを実行するのが最大の特徴
fig アプリケーションのデータはクラウドに保存するため、どのデバイスからアプリケーションを利用してもアップデートされた最新の情報を参照可能
fig 「パネル」と呼ばれる小さなウィンドウを用いたユーザーインターフェイス。複数のアプリケーション画面を同時に参照するためのもののようだ
fig パネルを画面右側にドラッグすると、「サイドバス」表示となる
fig 画面切り替えのために、「オーバービューモード」へ変更して目的の画面を探せる。マウスジェスチャーでモードを変更できる
fig 左が通常のOSが実行するブートシーケンス。一方、Chromium OSは余計なものを省略し少ないブートシーケンスで起動するので、高速なブートを実現している
fig システム用のパーティションとユーザーデータ用に暗号化したパーティションを別にし、さらにシステムパーティションはセカンドシステムパーティションを持つ。片方のシステムをアップデートして切り替えることにより、システムのアップデートを安全に行えるようにしている
fig セキュアな環境を実現するため、インストールされたイメージが正しいかどうか、ブート時にチェックする仕組みを備えている

Google Chrome紹介ビデオ

上記の内容を含むChrome OSの紹介ビデオをグーグルが公開しています。

Chrome OSを3分20秒で紹介するビデオ「What is Google Chrome OS?」です。このビデオの中でグーグルはChrome OSの特徴を、余計な機能を省略してWebブラウザに特化したシンプルで高速に動作し、ローカルには何も持たず保存もしないとしています。特に、「通常のPCではスイッチを入れて起動するまで45秒もかかる。Chrome OSなら数秒で起動する」と、起動速度の速さをうたっています。

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タグ : Google , Webブラウザ , オープンソース



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