セールスフォースがインフォマティカを1兆円超で買収すると発表。データ統合やAIエージェントの強化に
米セールスフォースは、データ管理基盤ソフトなどを提供するインフォマティカを買収すると発表しました。
買収価格は約80億ドル(1ドル145円換算で1兆1600億円)。セールスフォースにとっては2021年のSlack買収以来の大規模な買収となります。
Excited that Salesforce is acquiring @Informatica for ~$8B—uniting the #1 AI CRM with the #1 AI MDM & ETL to power Agentforce, Data Cloud, Tableau, MuleSoft & Customer 360. Together, CLAIRE and Einstein forge the ultimate AI-data platform: trusted, explainable & built to scale.… pic.twitter.com/WGO9oNDxIl
— Marc Benioff (@Benioff) May 27, 2025
インフォマティカはマスターデータ統合などを実現
インフォマティカは、社内で複数のシステムに分散したデータや、企業のグループ会社に分散したデータなどを統合し、クレンジングと呼ばれる処理で重複の排除やゆらぎ、不足などを整えてデータを分析しやすくする、いわゆるマスターデータ統合を実現するソフトウェアやサービスを提供するベンダとして知られています。
セールスフォースは買収によりAIエージェントを強化
セールスフォースは同社のクラウドサービスとインフォマティカの製品とを組み合わせることで、セールスフォースが提供しているTableauのデータ分析やMuleSoftのサービス連携などだけでなく、現在注力しているAI機能を備えたAgentforceの強化に役立つとしています。
Salesforceのプレジデント兼CTOであるSteve Fisher氏は「AIエージェントが、単にデータの値を見るだけでなく、コンテキストとしての起源、変換、品質、ガバナンスなどを完全に理解する能力があることを想像してみてください。セールスフォースとインフォマティカの統合ソリューションにより、あらゆるタイプの企業がより複雑なプロセスを自動化し、より信頼性の高いAI主導の意思決定を行うことが可能になります」とコメントしています。
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