.NET 8 Preview 6リリース。iOSをターゲットにしたコンパイラ「Native AOT for iOS」が登場

2023年7月13日

マイクロソフトは、同社がオープンソースで開発するアプリケーションフレームワーク「.NET 8 Preview 6」のリリースを発表しました

新機能として、iOSをターゲットにネイティブバイナリを生成するコンパイラ「Native AOT for iOS」が搭載されています。

.NETは、マイクロソフトがWindows用のアプリケーションフレームワークとして開発してきた「.NET Framework」と、オープンソースとして開発を開始した「.NET Core」フレームワーク、モバイル向けの「Xamarin」を統合し、WindowsやMacなどのデスクトップアプリケーションからiOSやAndroidに対応したモバイルアプリケーション、Linuxに対応したクラウドネイティブなアプリケーション、ゲーム、IoTなど、あらゆるアプリケーションを包括的にカバーするフレームワークです。

マイクロソフトは毎年11月に.NETのメジャーバージョンアップを行っており、そのうち偶数バージョンがLTS(Long Term Support:長期サポート)版となります。そのため「.NET 8」は次のLTS版として11月に正式リリース予定です。

Native AOT for iOSコンパイラが登場

マイクロソフトは昨年(2022年)11月にリリースされた.NET 7で、はじめてコンパイルによってスタンドアロンで実行可能なネイティブバイナリを生成する事前コンパイラを搭載しました。

ただし.NET 7に搭載された事前コンパイラはコンソール用アプリの生成にのみ対応していました。

参考:マイクロソフト「.NET 7」正式リリース。パフォーマンス改善、Linux対応向上、コンテナ生成、ネイティブコンパイラ搭載など新機能

今回.NET 8 Preview 6の新機能として搭載された、iOSをターゲットにネイティブバイナリを生成するコンパイラ「Native AOT for iOS」は、.NETによるiOSアプリケーションと、クロスプラットフォームのユーザーインターフェイスを実現するライブラリである.NET MAUIを用いたiOSアプリケーションに対応し、GUIを持つiOSアプリケーションを生成可能となっています。

現時点でこのコンパイラはオプトインとなっており、引き続きMonoのランタイムを利用したアプリケーションの生成も可能です。

同社の発表では、Native AOT for iOSにより生成したアプリケーションのサイズはMonoのランタイムを利用した場合よりも40%程度コンパクトになっていると説明されています。

あわせて読みたい

.NET プログラミング言語 開発ツール iOS モバイル




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本