クラウド運用担当者の失敗話や苦労話、学びを共有し、技術の底力を高めよう。「Cloud Operator Days Tokyo 2022」が開幕[PR]

2022年6月13日

日本国内には、データセンター事業者や通信キャリアなどによるクラウドサービスの構築や運用、大規模サービス事業者によるプライベートクラウドの構築、そしてAWSなどを始めとするパブリッククラウドの上でさまざまなサービスやアプリケーションの運用に関わる多くのITエンジニアが存在します。

こうした広い意味でのクラウド運用に関わるITエンジニアが、その苦労話や失敗談、成功談、学んだことなどを共有することで、日本の運用者(オペレーター)の底⼒を高めることを目的とする技術イベント「Cloud Operator Days Tokyo」が今年も開催されます。

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2020年に開催された第1回の「Cloud Operator Days Tokyo 2020」では40以上のセッションに約1400名が参加。2021年の第2回には50以上のオンデマンド配信のセッションとワンデーライブイベントに2000名以上が参加しています。

そして第3回となる「Cloud Operator Days Tokyo 2022」(テーマ︓運用者に光を︕〜変⾰への挑戦〜)では、下記のように72セッションを予定し、2500名の参加を⾒込んでいます。

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オンデマンドのセッションは6月27日から配信を開始予定。7月27日には配信と同時に観覧も可能なクロージングイベントを都内で開催予定。クロージングイベントでは、基調講演、パネルディスカッション、そして「輝け︕クラウドオペレーターアワード表彰式」などが行われます。

「Cloud Operator Days Tokyo 2022」公式サイトでは、視聴登録を受付中です(無料)。

大規模システム運用のノウハウ、運用の苦労話など70セッション以上

セッションの見所をいくつかチェックしてみましょう。

「大規模システム運用」をテーマにしたセッションでは、例えばヤフー株式会社の「2万台規模のIaaSを監視するPrometheusが安定稼働するまでの道のり」や、楽天グループ株式会社の「楽天市場を支える大規模なシステムのリアルタイム監視~ ゼロからデファクトスタンダードまで」など、最近注目度が高まっているオブザーバビリティのツールPrometheusに関連した内容に注目したいところです。

そのほかLINE Corporation、東日本電信電話株式会社など、文字通り大規模システムを運用している企業のセッションが続きます。

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ITエンジニアなら誰もが共感できそうな「運用苦労話」をテーマにしたセッションも、今年は粒ぞろいのタイトルが並んでいます。

GMOペパボ株式会社の「信頼性を落とさず効果的にオンコールを減らす取り組みを目指して エンジニアの睡眠時間を守ろう」は、多くの運用担当者が聞きたくなる内容との期待が高まりますし、ヤフー株式会社の「Yahoo! JAPAN プライベートクラウドにおける事故防止の取り組みの変遷 」では、運用者が避けて通ることのできない「事故」について組織としてどう向き合ってきたのか、2年間の取り組みと成果が発表される予定です。

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おそらく最も多くのITエンジニアが仕事として関係しているであろう「サービス・アプリケーション運用」のテーマでは、株式会社ジェーシービーがSaaSのカオスエンジニアリングツールであるGremlinを使ったGamedayを開催した経験を紹介する「クレジットカード会社のGameday、あるいはKubernetesに”Gremlin”を解き放った話」に注目したいところ。

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今年新しく登場したテーマが全社横断のクラウド推進組織「Cloud CoE」(Cloud Center of Excellence)です。KDDI株式会社、東日本電信電話株式会社、株式会社日立ソリューションズといずれも日本を代表するようなIT企業による全部で3セッションが用意されており、これらの組織がCloud CoEにどのように取り組み、あるいは苦労しているのか、生々しい話が聞けるであろう期待が高まります。

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そのほか運用自動化(Dev/Ops、CI/CD)や社内基盤、製品・技術トレンドなどをテーマにしたセッション群も予定されています。すべてのリストはぜひ公式サイトの「ON DEMAND SESSIONS」のページをご覧ください。

プレイベント講演:運用こそが利益の源泉である

6月27日からのセッション配信に先立ち、5月31日には都内でプレイベントが開催されました。

プレイベントの基調講演に登壇したのは、岐阜大学客員教授、Design for ALL株式会社Co-founder、株式会社デンソーの成迫剛志氏。

成迫氏は本イベントのキャッチフレーズ「運用者に光を」について「運用者同士で光を当てていてもしょうがなくて、経営者が運用者に光を当てててもらいたい」と発言。

経営者が運用者に光を当てるには「運用こそが利益の源泉」であることを理解してもらう必要があるとします。

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デジタルを前提に既存のビジネスが再構築され登場する新規事業やサービスの視点でビジネスを考えると、いかにコストを減らし、売り上げを増やし、また立ち上げにかかる初期コストを減らすことが重要であると成迫氏は指摘。

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コスト削減面では、運用チームはサービスローンチ後も継続して現場のチカラで品質の維持向上とコスト削減を両立させ続けることができ、売り上げを増やす面でも顧客からのフィードバックを得て継続的にサービスを進化させ、魅力品質を向上させていく上で運用チームが貢献できると説明。

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成功するかどうか分からない新規事業の立ち上げにおいて、リーンスタートアップの手法で後回しにされがちな「あたりまえ品質」を守るために、最初から運用チームも加わった方がいいと成迫氏。

その上で、運用を担うSRE(Site Reliability Engineer)を超えて、運用からではなく企画・要件定義の段階からエンジニアとしてとして参画し、業務要件から必要な SLO/SLA とそれを達成するための構成と概算費用の検討を繰り返し、ビジネスプランニングを支援する「E-SRE(Extended-SRE)」を提案しました。

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このようにして運用こそが利益の源泉であり、経営者からも運用者にスポットを当てるべきとして、成迫氏は講演をまとめました。

コロナ禍時代のヤングオペレーター

プレイベントでは、昨年のCloud Operator Days 2021でヤングオペレーター賞(奨励賞)を受賞した5人のうち、3人が登壇したパネルディスカッションも行われました。

偶然ながら3人とも2020年新卒、すなわち入社してまもなく日本国内でコロナ禍による緊急事態宣言が発出されるなど、運用者としてのキャリアのほとんどをコロナ禍下で過ごした方々です。

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登壇者は写真左から、長谷川章博 実行委員長(AXLBIT株式会社)、高橋陽太氏(ヤフー株式会社)、坂齊史奈子氏(東日本電信電話株式会社)、源波陸氏(株式会社サイバーエージェント)。

高橋氏は社内向けIaaS基盤関連の開発や運用、坂齊氏はクラウドサービスの運用やDX案件の推進、社内向けにAWSの講師を、源波氏は社内向けプライベートクラウドのサービス開発や運用などを担当しているとのこと。

コロナ禍下の新入社員として、これまでどのようにキャリアを積んできたか、という長谷川実行委員長からの質問に、高橋氏は「学生の時にリモートワークをしていたことがあって、自律性がすごく大事だなと思っていました。まずは自分がやっている仕事やタスクを目いっぱい楽しむことを心掛けていました」と回答。

坂齊氏は「基本的にはずっと在宅で、案件を進めるときにはコミュニケーションツールを使って、意思疎通がうまくとれないと思ったときにはすぐに会議をして理解を深めるようにしました。社外イベントもリモートでやっているので参加しやすく、技術的な知識はそれで身につけることもありました」と回答。

源波氏は「最初からフルリモートで違和感はなかったが、家で成果を出すのが苦手なタイプではあり、がっつりやりたいときは出社して仕事を進めて、というのを心掛けていました。そういうこともあって会社の近くに引っ越して仕事を進める、という工夫はありました」と回答しています。

これからエンジニアを目指す若手に対するアドバイスを聞かれた3人は、「バズっている技術の背景を知ることも大事だが、基礎的な技術も大事」(高橋氏)、「自分も勉強しながら仕事もできているので、興味があればぜひ(イベントに)参加してみてほしい」(坂齊氏)、「プログラミング言語論、コンピュータアーキテクチャとか基礎的な部分を固めていくと、実務についてからもうまくやっていけることが多いんじゃないかなと思います」(源波氏)と答えていました。

このプレイベントの様子は、公式サイトの「PRE EVENT」のページで動画として公開しています。

オンデマンドセッションは公式サイトから

6月27日から配信予定のオンデマンドセッションは、公式サイトからご登録の上でぜひご覧ください。

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Cloud Operator Days Tokyo 2022 – #CODT2022 – オンデマンド配信 | 運用者に光を!〜変革への挑戦〜

(本記事はCloud Operator Days Tokyo 2022実行委員会提供のタイアップ記事です)

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Junichi Niino(jniino)
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