RancherがKubernetesに続きIstioもサポート、ダッシュボードにトラフィックやテレメトリ表示など設定済み

2019年6月28日

分散処理のためのフレームワーク「Rancher」を開発するRancher Labsは、現在開発中の「Rancher 2.3」プレビュー版で、サービスメッシュ機能を提供する「Istio」のサポートを発表しました

RancherはもともとKubnernetesのようなコンテナオーケストレーション機能を備えた分散環境対応のコンテナ管理ツールであり、Kubernetesと機能的に競合する部分がありました。

しかし、昨年リリースされたRancher 2.0からはコンテナオーケストレーション機能としてKubernetesに対応。現在ではKubernetesのデプロイや運用を含む分散環境における総合的なコンテナ運用管理ツールとして開発が進められています。

最新版のRancher 2.2では、Kubernetesクラスタを簡単に展開、運用できるようになっています。

参考:複数のKubernetesクラスタへアプリをまとめてデプロイ、ローリングアップデートなどの新機能を搭載した「Rancher 2.2」が登場

そのRancherがKubernetesのサポートに続き、次のバージョンではサービスメッシュ機能を提供するIstioをサポートすることを明らかにしました。

これにより、Rancherを用いて簡単にKubernetesとIstioをデプロイし、コンテナの運用管理を行えるようになると期待されます。

インストールを簡単に、使いやすい設定も済ませてある

Istioは、サービスメッシュとしてKubernetesクラスタ内のコンテナそれぞれのプロキシとして通信を仲介することで、トラフィックの管理や暗号化、ログの集約などさまざまな機能を提供します。

RancherのIstioサポートでは、自動的にコンテナに対してIstioのプロキシとしてEnvoyを組み込むことでIstioの導入と環境構築を容易にするだけでなく、ツールとの連係も自動的に設定し、すぐ使えるような状態を提供すると説明されています。

Rancher’s simplified installation and configuration of Istio comes with a built-in, supported Kiali dashboard for traffic and telemetry visualization, Jaeger for tracing, and even its own Prometheus and Grafana (separate instances than the ones used for Advanced Monitoring).

RancherによるIstioインストールの簡易化とコンフィグレーションは、Kialiダッシュボードによるトラフィックとテレメトリの可視化、Jaegerによるトレーシング、Prometheus、Grafanaなどとともに組み込まれる。

下の図はRancherの画面上でIstioによるトラフィックグラフをKialiで表示したもの。ここからJaeger、Prometheus、Grafanaなどの表示も呼び出せると説明されています。

fig

Rancher LabsはKubernetesを必要最小限にスリップダウンし軽量化した「k3s」や、Kubernetesの実行に特化した軽量Linuxの「k3OS」、Kubernetesクラスタ間を接続する「Submariner」など、コンテナを用いた分散環境実現のためのさまざまなソフトウェア環境を積極的に提供しています。

Rancherを中心にこれらソフトウェアを組み合わせることで、Kubernetesを用いた分散環境を構築するソフトウェアの市場をリードすることを狙っているわけです。

関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
follow us in feedly




カテゴリ

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed


最新記事10本