国内市場でERPのSaaS化は進まず。ERPソフトウェアをクラウドで運用する形態が先行して拡大。矢野経済研究所

2019年1月24日


矢野経済研究所は、ERP、CRM、SFAなど業務ソフトウェアにおけるSaaSの利用率について分析した調査結果を発表しました

対象となったのは国内の企業で、ERPやCRM、SFAなどの業務ソフトウェアを導入している企業。業務ソフトウェアのSaaS導入意向などを質問し、528件の回答を得たとのこと。

ERP(財務・会計、人事・給与、販売管理、生産管理・SCM)を導入している企業のうち、SaaSとしてERPを導入しているのは財務・会計で2.8%、人事・給与5.0%、販売管理で2.4%など。

一方、CRMやSFAを導入している企業のうち、SaaSとしてCRMやSFAを導入しているのは28%と、ERPよりもCRMやSFAの方が圧倒的にSaaSの導入率が高いことが分かります。

fig (矢野経済研究所発表の表をPublickeyが一部加工)

もう1つ特徴的なのは、2012年から2018年まで2年ごとに調査の結果を並べてみた場合、ERPにおけるSaaSの導入比率がほとんど横ばいである点です。

fig (矢野経済研究所発表の表をPublickeyが一部加工)

CRM・SFAにおけるSaaSの導入比率は、2012年の時点では9%だったのが2014年に12.9%、2016年に16.3%、そして2018年には28%と大幅に伸びているのに対し、例えば財務・会計におけるSaaSの導入比率は2012年の2.9%から2018年の2.8%とほぼ変わらず。人事や販売管理、生産管理などに関しても横ばいか、わずかな増加が見られるのみとなっています。

同社はこの結果について「ERPにおいては、2012年の調査開始以降、利用率は概ね横ばいで推移している。SaaS利用率は短期的に大きく伸びる傾向はみられないが、アンケート結果からは将来的には利用したいという意向はあるため、長期的には緩やかに増加していくと見込む。

但し、SaaSよりも、システム基盤にクラウド(IaaS/PaaS)を利用する利用形態のほうが先行して拡大していると考える。」と、ERPにおけるSaaSは緩やかな増加を予測しつつも、SaaSではなくERPソフトウェアをクラウドで運用する形態の方が拡大するとの見方を示しています。

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