W3C、「HTML 5.2」勧告。同時にHTML 5.3のファーストドラフトを公開

2017年12月15日

Web技術の標準化団体であるW3Cは、HTML 5のマイナーバージョンアップである「HTML 5.2」の策定を完了し、勧告としました

W3C HTML 5.2

HTML 5.2ではいくつかの機能追加、削除、バグフィクスなどが行われています。

機能追加の例では、ダイアログボックスを表示する<dialog>要素が追加されました。下記は<dialog>要素を用いたサンプルです。

...
<body>
<div> <!-- body content --> </div>
<dialog>
  <h1>Add to Wallet</h1>
  <label for="num">How many gold coins do you want to add to 
  your wallet?</label>
  <div><input name=amt id="num" type=number min=0 step=0.01 
  value=100></div>
  <p><strong>You add coins at your own risk.</strong></p>
  <div><label><input name=round type=checkbox> Only add 
  perfectly round coins </label>
  <div><input type=button onclick="submit()" 
  value="Add Coins"></div>
</dialog>
</body>
...

これによって下記のようなダイアログボックスが表示されると説明されています。

fig

また、JavaScriptのモジュールシステムとの統合も行われています。

一方、<keygen>要素、<menu>要素、<menuitem>要素などは削除されました。

HTML 5.2での変更点については「HTML 5.2 Changes」を参照してください。

HTML 5.2 Implementation report」をみるかぎり、HTML 5.2はすでに主要なブラウザのレンダリングエンジンでは実装されています。今回の勧告によって具体的に何かが変化する、ということはないでしょう。

W3Cは同時にHTML 5.3のファースパブリックワーキングドラフトも公開しました。今後はHTML 5.3の勧告に向けた作業が進むことになります。

W3Cは1年前にHTML 5.2の工程表を明らかにしたときには、2017年11月に勧告を行う予定でした。結局12月にずれ込んだため、やや遅れた勧告となりました。

Tags: HTML/CSS Web技術

このエントリーをはてなブックマークに追加
ツイート
follow us in feedly





タグクラウド

クラウド / AWS / Azure / Google Cloud
コンテナ / Docker / Kubernetes
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウド障害 / 運用・監視

プログラミング言語 / 開発ツール
JavaScript / Java / .NET / WebAssembly
HTML/CSS / Web標準

アジャイル開発 / スクラム / DevOps / CI/CD
ソフトウェアテスト・品質
ローコード/ノーコード開発

データベース / RDB / NoSQL / 機械学習・AI
Oracle Database / MySQL / PostgreSQL
Office / 業務アプリケーション

ネットワーク / HTTP / QUIC / セキュリティ
OS / Windows / Linux / VMware
ハードウェア / サーバ / ストレージ

業界動向 / 働き方 / 給与・年収
編集後記 / 殿堂入り / おもしろ

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本