米レッドハット、Dockerアプリの認定制度「Red Hat Container Certification」および開発キット、認定アプリのレジストリ「Red Hat Container Registry」など発表

2015年3月18日

米レッドハットは、エンタープライズ向けDockerアプリケーションを認定する「Red Hat Container Certification」やコンテナ対応アプリケーション開発ツール「Red Hat Container Development Kit(CDK)」など、エンタープライズ向けにDockerコンテナを普及させるための施策やツール群を発表しました

Red Hat Announces Pathway to Enterprise-Ready Linux Containers | Red Hat

同社の上級副社長、Paul Cormier(ポール・コーミア)氏はこの発表の目的について次のようにコメントしています。

With the industry’s first certified, secure, end-to-end container ecosystem, Red Hat now leads the way in enabling Linux containers for the enterprise,

業界初の認定制度を備えた、セキュアかつエンドツーエンドのコンテナエコシステムによって、Red HatはエンタープライズにおけるLinuxコンテナの実現をリードする。

今回提供される主な取り組みは次の3つ。

1つ目は「Red Hat Container Development Kit(CDK)」で、開発者がRed Hat上でのDocker対応アプリケーションを容易に開発、運用するための一連のソフトウェアツール。パートナー制度「Red Hat Connect for Technology Partners」を通じて提供される予定。

2つ目は、Dockerアプリケーションを認定する「Red Hat Container Certification」。これは信頼できる開発元が開発し、既存のコンテナ関連の脆弱性を含まず、そしてRed Hat環境で稼働することを保証する、というもの。既存のRed Hat Enterprise Linux対応アプリケーションの認定制度に続くもので、Red Hat Container Development Kitに含まれるツールによってセキュリティなどを確認できると説明されています。

そして認定されたDocker対応アプリケーションのカタログを提供する「Red Hat Container Registry」。最終的には認定アプリケーションベンダが自社のレジストリを運用し、全体としてネット上の分散されたレジストリが連係することになるようですが、まずはRed Hat自身が運営するRed Hat Container Registryが立ち上がります。

Red Hat Container RegistryとDocker Hubの連係

これら一連のRed Hatの施策は、これからさまざまなDocker対応アプリケーションが登場して玉石混淆の状態が発生するであろうDocker対応アプリケーション市場に対し、エンタープライズ向けに安心して導入できるアプリケーションを認定することによって、安心してDockerを採用できる環境を作ろう、という意味のものでしょう。

Docker CEOのBen Golub氏もこの発表に次のようにコメントを寄せ、Red Hat認定アプリケーションとDocker Hubとの連係について期待を述べています。

We are also exploring ways to federate Red Hat certified content from Red Hat Container Registry into Docker Hub and Docker Hub Enterprise to provide users the broadest array of Dockerized apps to choose from to compose distributed applications.

私たちはRed Hat Container RegistryのRed Hat認定コンテンツを、Docker HubとDocker Hub Enterpriseへ送り込むことで、ユーザーが幅広いDocker対応アプリケーションの中から適切に分散アプリケーションを選択できるような方法を模索しています。

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