過去365日一度も落ちなかったクラウドサービスはある? AWSやAzureの実際の年間ダウンタイムは? Cloud Harmonyの調査結果

2015年1月14日

クラウドを対象にした調査会社CloudHarmonyが、過去1年のおもなクラウドの稼働状況を明らかにしています。GigaOmが記事「Amazon Web Services tops list of most reliable public clouds — Tech News and Analysis」で紹介していますが、下記のCloudHarmonyのデータは誰でも参照できます。ここでは注目ポイントをざっと見てみましょう。

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CloudHarmonyの提供しているサービスの1つ「CloudSquare」では、おもなクラウド(おそらくCloudHarmonyに申し込みをしたクラウドベンダ)の稼働状況をほぼリアルタイムに表示しています。これはサーバのモニタリングサービスを提供しているPanoptaの協力によって実現しているもので、Panoptaは60秒ごとにエージェントから情報を収集していると説明されています。

AmazonやGoogleのクラウドサービスのダウンタイム、実際はどうなの?

このCloudSquareのデータを過去365日分まとめたのが上記の画像で示したWebページです。Amazonクラウド、Microsoft Azure、SoftLayer、Google Cloud Platform、Heroku、RackSpaceなどがあり、日本のクラウド事業者ではIDCフロンティアやGMO Cloudなどが並んでいます。

Amazonクラウドの項目を見ると、CDNのCloudFrontとDNSサービスのRoute 53はダウンタイムが0、EC2とS3は12分程度のダウンタイムがあったことが示されています。

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Google Cloud Platformの項目。AppEngineのダウンタイムの小ささが光る一方で、Google Compute Engineは1時間以上のダウンタイムがあったようです。

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Microsoft Azureは、残念ながら11月に大きな障害を起こしているのが響いて、Virtual Machineのダウンタイムが大きめです。

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PaaSはデータベースやミドルウェアなど構成要素が多い分、ダウンタイムの点では不利なのですが、Herokuのダウンタイムの小ささも立派なものではないでしょうか。

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日本のベンダとしてIDCフロンティアの項目を見てみると、ダウンタイムゼロ。Yahoo! Japan傘下だけのことはある、という感じでしょうか。

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そのほか多数のクラウドベンダのさまざまなサービスが一覧できるので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

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