Perl 6登場／Debian創設者の死／次期AndroidでOpenJDK採用ほか、2015年冬休み中のITニュース振り返り

あけましておめでとうございます。2015年の年末から2016年の年明けをまたぐ冬休みのあいだも、IT業界ではいくかのニュースが飛び交っていました。このお休みのあいだに報じられていた主なITニュースを紹介しましょう。

開発開始から15年の歳月を経て、Perl 6がついに正式リリース
2015年12月25日のクリスマスプレゼントとして登場したのが「Perl 6」です。2000年の開発開始から15年、ようやく正式リリースにこぎ着けました。

Perl 6はPerl 5とは互換性がなく、同じPerlという言語ではありますが事実上別の言語となります。

• Christmas is here. | Perl 6 Advent Calendar
• rakudo/2015.12.md at nom · rakudo/rakudo · GitHub
• 15年間の開発をへてPerl 6.0が登場 | マイナビニュース
• Perl 6、ついにリリース | スラド デベロッパー

Debian創設者のイアン・マードック氏が死去
Debian Linuxの創設者であるIan Murdock（イアン・マードック）氏が、2015年12月28日に死去したことが発表されました。マードック氏は1993年にDebianプロジェクトを創設しオープンソースに多くの貢献をしたことで知られています。死因などは明らかにされていません。

• Bits from Debian - Debian mourns the passing of Ian Murdock
• In Memoriam: Ian Murdock | Docker Blog
• Debian創設者のイアン・マードック氏が死去 - ITmedia ニュース
• もっともハードコアなLinuxディストリビューションDebianを作ったIan Murdockが42歳で死去 | TechCrunch Japan

オラクルがDockerコンテナの運用管理ベンダ「StackEngine」を買収
少し日付をさかのぼりますが、2015年12月18日付で、米オラクルがエンタープライズ向けにDockerコンテナの運用管理サービスを提供しているStackEngineの買収を発表しています。AmazonクラウドやGoogle Cloud Platformなど主要なクラウドがコンテナ対応を実現していく中で、オラクルが提供するクラウドでもコンテナ機能を充実させるためのものだと考えられます。

• Oracle and StackEngine
• Oracle Says it Will Make Docker a Better Corporate Citizen - Fortune
• OracleがDocker運用管理サービスのStackEngineを買収、経営の軸足はますますクラウドへ | TechCrunch Japan

NetAppがオールフラッシュアレイのSolidFireを買収
ストレージ専業ベンダのNetAppが、データセンター向けにオールフラッシュアレイ製品を提供しているSolidFireの買収を12月21日付で発表しました。SolidFireのストレージはスケールアウト型で拡張性が高く、ストレージI/OのQoSをアプリケーションごとなどきめ細かく設定できることなどが特長です。

• NetApp to Acquire SolidFire
• 米ネットアップ：ソリッドファイアー買収で合意－1050億円 - Bloomberg

次期AndroidのSDKがOpenJDKベースに変更へ
年末も押し迫った2015年12月29日にVentureBeatが記事「Google confirms next Android version will use Oracle’s open-source OpenJDK for Java APIs」（次期Androidではオラクルのオープンソース版OpenJDKをJavaAPIに用いることをGoogleが認めた）で報じています。次期AndroidとなるAndroid N（コード名がNで始まる予定のバージョン）では、OracleによるJDKのオープンソース実装であるOpenJDKベースになる、というものです。（JDKに関して誤解していた面があるので文章の一部を削除・変更しました）

• Google confirms next Android version will use Oracle's open-source OpenJDK for Java APIs | VentureBeat | Dev | by Emil Protalinski

ビットアイル、「ビットアイル・エクイニクス株式会社」へ社名変更
昨年9月に米エクイニクスの子会社となった日本のデータセンター事業者であるビットアイルが、1月1日から社名変更。エクイニクスはグローバルで大手のデータセンター事業者です。グローバルにおけるデータセンター事業者の合従連衡が日本にも目に見える形で押し寄せてきたことになるでしょうか。

• 社名変更のお知らせ｜ビットアイル