Rails作者のDHH氏、独自開発したLinux OS「Omarchy」 をデモ。5分で最高の開発環境を導入。ターミナルUIとタイリングウィンドウが特徴
Ruby on Railsの作者であるDHH(David Heinemeier Hansson)氏は、9月4日と5日の2日間、オランダ アムステルダムで開催されたRails World 2025の基調講演で同氏が開発した独自のLinuxディストリビューション「Omarchy」のデモンストレーションを行いました。

参考:Rails 8.1は顧客ごとにDBを分離できるマルチテナント対応に。オフライン対応、Markdownレンダリング搭載など新機能
まっさらのPCから5分で導入完了
Omarchyは、OSも何も入っていない状態のPCから、全てを設定し、本番環境にRailsアプリケーションをデプロイできる状態に15分で到達できるべきだ、という同氏が所属するBootstrapの許容範囲を実現するために作られたと説明されました。

DHH氏はステージに用意されたPCにインストール用のUSBメモリを差し、実際にインストールを開始します。

インストールが始まります。

DHHはこの2カ月、この独自Linuxディストリビューションの開発に没頭していたとのこと。
ユーザー名とパスワードを設定。

90年代風のターミナルUIとタイリングウィンドウ
Omarchyはターミナル環境を主としたタイリングウィンドウが大きな特徴です。タイリングウィンドウは自動的にウィンドウが画面上で整列しリサイズされるため、マウスでウィンドウを動かす必要はありません。
DHH氏はOmarchyのターミナル環境の格好良さににすっかり魅了されたと、次のように興奮して語りました。
「なんでこんなにかっこいいんだ? なんで全部ターミナルUIなんだ? それは1980年代に捨てたやつじゃないか? いや1980年代? 俺は80年代が好きなんだ、覚えている、あれはクールだったっけ、クールなアスキーアートが流行していたっけ! そうだ最高だ!」(DHH氏)
Omarchyのインストールは4分44秒で完了。
ログイン後、ターミナル画面が開き、Webブラウザを起動すると画面が自動的にタイリングされます。

Railsの最高の開発環境にする
Railsを起動しブログの生成もすぐに完了しました。

OmarchyにはGit、Mies、Docker、DatabasesなどWeb開発者が必要なものがあらかじめすべて入っています。


DHH氏はOmarchyをRailsの最高の開発環境にするつもりだと語りました。
関連記事
あわせて読みたい
Rails 8.1は顧客ごとにDBを分離できるマルチテナント対応に。オフライン対応、Markdownレンダリング搭載など新機能
≪前の記事
JetBrains、Railsの統合開発環境「RubMine」を無料に、非商用利用であれば