AndroidとChromeは統合し、Packaged Web Appsが重要になる。丸山先生が予想する新しいアプリケーションの形

2013年6月11日

日本Androidの会とHTML5jが合同で「第39回 HTML5とか勉強会+日本Androidの会 2013年5月定例会」を5月28日に開催しました。

そのセッションで、AndroidとChromeが統合すると予想したのが日本Androidの会会長で早稲田大学客員教授 丸山不二夫先生。丸山先生はプレゼンテーション層をクライアントに持ってくるシンサーバアーキテクチャこそが大きな流れで、それが時代を動かしているという見解を披露。HTML5/CSS/JavaScriptを用い、ネイティブアプリケーションのようにパッケージされたPackaged Web Appsに注目していると、これからのAndroidでのWebテクノロジーの重要性を示しました。

その丸山先生のセッションをダイジェストで紹介します。

AndroidとChromeの統合

日本アンドロイドの会会長で早稲田大学客員教授 丸山不二夫氏。

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Webアプリケーションの多様化が起きていますが、現実に進行したのはサーバサイドのWebアプリケーションがHTML5で強化される、というものの一方的拡大ではありませんでした。

サーバサイドのWebアプリケーションとネイティブアプリケーションの中間に、さまざまな形態のアプリケーションが出てきました。

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従来のWebアプリケーションは、サーバサイドでJ2EEや.NETなどを用いたWebアプリケーションで、エンタープライズではこの形式が主流になっています。

一方で、Webサーバを必要としない、クライアントサイドで動作する新しいタイプのWebアプリケーションも登場しています。

その中で私はPackeged Web Appに注目しています。これはHTML5/CSS/JavaScriptなどのWeb技術を利用し、ネイティブと同等の性能を持ち、デバイスやOSに依存しないアプリを目指したものです。そして標準ではオフラインで動作するもの。

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この背景にあるのは、サーバとクライアントの役割の見直しです。

デバイスはPCよりはるかにリッチになってきている、ここでいうリッチとは、カメラやセンサーなど多様な能力を備えているという意味です。

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またサーバ負荷やトラフィックの増大。そしてプログラムとビューの分離の難しさもあります。

Thin Serverアーキテクチャこそが大きな流れ

8コアAndroid時代はもう始まっています。

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シンサーバアーキテクチャというのは、ビューを全部クライアント側で処理することで、サーバ側の開発者はビジネスロジックに専念できる、というもの。

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例えばFacebookはAndroid/iOSのネイティブアプリではリッチクライアント/シンサーバアーキテクチャになっています。

これが大きな流れで、かならずしもネイティブでなくてもいい。プレゼンテーション層をクライアントに持ってくるThin Serverアーキテクチャこそが大きな流れで、これが時代を動かしていると考えています。

Googleが進むべき道とは

これからAndroidとChromeの統合が起きると思います。Androidでは標準搭載のWebブラウザでHTML5が遅れていて、昨年ようやくNexusにChromeが載りました。

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ベンチマークのスコアも223くらいから417と倍くらいになりました。Googleは、PCとAndroidでChromeの同一バージョン同時リリースを今年度中に実現するとしています。

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Googleが進むべき道は、AndroidでChromeを標準ブラウザにすること、AndroidへのPackeged Web Appの導入です。

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Android 5.0やChrome 29のタイミング、Packaged Web App Consumer版が登場する頃を予想すると、今年の夏か秋。もちろん私の予想が外れることもあります。

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バージョン5.0がAndroidの大きな転換になるだろうと思います。いずれにしても今年中には出るでしょう。

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Androidアプリ開発者はグローバル市場へ目を向けよう

AndroidとChromeの統合は、AndroidのPlayマーケットとChromeのWebストアの統合へと帰結することになるだろうと思います。そして統合されたマーケットで販売されるアプリは、AndroidデバイスだけでなくWindows、Mac、Linuxでも走ることになるでしょう。

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AndroidとChromeの統合は、Android飛躍の大きな鍵になるでしょう。それがどういう意味を持つかというと、次の10億人の市場に向けて50ドルのスマートフォンが出てきて、Androidがそれを担うことになります。iPhoneはおそらくそれとは別のビジネスモデルになるでしょう。

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日本のAndroidアプリ開発者は、グローバルな市場に目を向けること。そしてネイティブアプリのスキルをアップさせながら、AndroidでのPackaged Web Appsの準備をただちに始めた方がいいと思います。

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そこで「AndroidとHTML5」全国縦断セミナーの開催を予定しています。

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タグ : Android , Chrome , HTML5



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