オランダの金融当局が、金融機関のAmazonクラウド利用を承認

2013年7月31日

オランダの金融当局が、銀行など金融業界でAmazonクラウドの利用を承認したと海外で報道されています。

報道によると、オランダ当局が金融や銀行業務でのAmazonクラウドの利用を許可し、それによってWebサイトの運営はもちろん、銀行業務全般の基盤としての利用、あるいはクレジットリスク分析などの業務などがクラウド上でできるようになったとのことです。「Dutch banking regulator approves use of AWS public cloud in the financial sector」から引用します。

The Netherlands banking regulator, De Nederlandsche Bank (DNB), approved the use of Amazon Web Services (AWS) in “all facets of Dutch financial operations” after firms sought the clearance of the country’s banking regulator to take advantage of all the benefits of cloud computing.

オランダの規制当局、オランダ中央銀行は、“あらゆるオランダの金融業務について”Amazon Web Services(AWS)の利用を承認した。これは企業らがクラウドコンピューティングの利点を得るための規制当局にクリアランスを求めた後のことだ。

下記はオランダ中央銀行のアナウンスメント(英語)。

オランダ国内の金融機関は、中央銀行のガイドラインに則した技術基盤の選択を求められますが、Amazonクラウドが提供するIaaSは、このガイドラインを満たしたことになります。

この承認には、データの保存やサード―パーティが提供するサービスも含まれていると報道されています。

Amazonクラウドのデータセンターは欧州ではアイルランドに設置されており、オランダ国内にはありません。

国内でも金融機関がクラウド利用する議論が進む

金融機関におけるクラウドの利用に関しては、日本国内でもすでに議論が進んでいます。昨年9月に公開した記事「Amazonクラウドで国内金融機関の安全基準は満たせる。SCSK、ISID、NRIの3社が調査結果を公開」では、SCSK、ISID、NRIの3社とAmazonが協力して作成したセキュリティガイドラインについて紹介しました。

現在では金融当局も含め、ここからさらに議論が進んでいるようです。

金融業界はIT化とグローバル化が進んでいるため、扱う情報の重要性から高いセキュリティが求められるのは当然としても、競争環境を考えればITのシステムに対するコスト削減や柔軟性、拡張性で競合他社に後れをとることは商品力やサービスの質などの低下に直結するといえます。

そうした環境下では、金融業界といえどもクラウドをまったく検討しないというわけにはいかなくなってきているのでしょう。

ただし当然ながらクラウドなら何でもいいわけではありません。厳しいセキュリティ基準に準拠できるクラウド事業者が選別されていく状況になっていくのではないでしょうか。

追記:すでに2月にはSalesforce.comの利用についてもオランダ中央銀行が承認していました。

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