マイクロソフト、NTFSの後継となるReFSについて説明。Windows Server 8に搭載予定

2012年1月20日

Windows 8の開発状況を伝えるブログBuilding Windows 8に、現在のWindows 7やWindows Serverでファイルシステムとして使われているNTFSの後継に当たる新しいファイルシステム「ReFS」(Resilient File System)の詳しい説明が、記事「Building the next generation file system for Windows: ReFS」として公開されています。

Building the next generation file system for Windows: ReFS - Building Windows 8 - Site Home - MSDN Blogs

ReFSのゴールとして挙げられたポイントを要約すると次のようになります。

  • NTFSとの高い互換性を維持する
  • データのベリファイと自動訂正
  • 大規模ストレージへの最適化
  • オフラインを想定しない。障害発生時でも障害部分以外は利用可能、オンラインでサルベージ可能
  • 障害に対する回復性を完全に備える

大容量サポートと信頼性

ReFSでは、大容量ストレージのサポートと、そのための信頼性向上に力点が置かれているようです。いくつか仕様を抜き出してみます。

1ファイルの大きさの上限: 2^64-1 bytes
ディレクトリに入れられるファイル数の上限: 2^64
ファイル名の長さの上限: 32K(ユニコード)
パスの長さの上限: 32K
ストレージプールの大きさの上限: 4PB

また、ディスクをオフラインにしなくともディスクチェックやサルベージが可能。

This key innovation ensures that we do not need to run an expensive offline disk checking and correcting tool,

カギとなるイノベーションにより、手間のかかるオフラインでのディスクチェックや修復ツールが必要なくなる。

大容量ディスクをオフラインにしてチェックしていたら、いったい何時間かかるか分かりませんから、大容量時代にはオンラインでのチェックや修復は必須と言えそうです。

チェックサムによってデータ訂正も行われるなど、耐障害性も強いと。

Checksums (64-bit) are always turned on for ReFS metadata, and assuming that the volume is hosted on a mirrored Storage Space, automatic correction is also always turned on.

チェックサム(64ビット)はReFSメタデータではつねに有効になっており、ボリュームは当然Storage Spaceでミラーされており、自動訂正機能が常時有効になっている。

これ以外にも詳細にReFSについて説明されているので、興味のある方は原文を読んでみてください。

ReFSはWindows Server 8に搭載予定(Windows 8には載らない)とのことです。

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