Googleの最新AIモデル「Gemini 1.0 Pro」が正式版となり本番環境で利用可能に。「Gemini 1.0 Ultra」「Gemini 1.5」は特定の開発者に提供開始
Googleは同社の最新AIモデル「Gemini」のバリエーションの1つである「Gemini 1.0 Pro」を正式版とし、全開発者がGoogle Cloudの機械学習AIプラットフォームであるVertex AIから利用可能になったと発表しました。
「Gemini」は昨年(2023年)12月にGoogleが発表したAIモデルです。
このとき発表された「Gemini 1.0」には、Google Pixelなどのモバイルデバイス上で実行可能な「Gemini 1.0 Nano」、幅広いタスクに対応する「Gemini 1.0 Pro」、非常に複雑なタスクに対応する「Gemini 1.0 Ultra」の3つのサイズが用意されています。
さらに数日前には、Gemini 1.0 Ultraと同等のクオリティをより少ないコンピューティングリソースでも担保し、扱える情報量が最大で100万トークンと大幅に増加した「Gemini 1.5」も発表されました。
Googleは今回、このGeminiのバリエーションの1つであるGemini 1.0 Proを正式サービスとし、同社の機械学習AIプラットフォームである「Vertex AI」から全ての開発者が利用可能になったことを明らかにしました。これまでは限定された顧客にのみ提供されていました。
同時にVertex AIでは「Gemini 1.0 Ultra」も正式サービスとして提供開始されましたが、こちらはまだ限定された顧客にのみ提供されます。
「Gemini 1.5」についても、「Gemini 1.5 Pro」がアーリーテスト版として特定顧客のみに提供開始されます。
これで開発者はGemini 1.0 Proを用いたAIサービスを本番環境で利用することが可能になりました。
Google CloudのVertex AIとは?
Vertex AIは機械学習やAIのモデルをマネージドサービスとしてAPI経由で利用可能にするGoogle Cloudのサービスです。
モデルに対するトレーニング、カスタマイズ、デプロイ、そしてAPI経由での利用などを可能にしています。
マルチモーダルな生成AIのモデルを使用することで、テキスト、コード、画像、音声などを対象とした処理も可能です。
GeminiもこのVertex AIを基盤として開発者に提供されることとなります。
あわせて読みたい
マイクロソフトのRPAツール「Power Automate Desktop」、自動実行中は別画面になり人間の操作を邪魔しない「Picture-in-Picture」機能がプレビューに
≪前の記事
GitHub、脆弱性のあるコードを実際にデバッグして学べる「Secure Code Game」シーズン2がスタート