OpenJDKのソースコード、GitHubへの移行を完了
OpenJDKプロジェクトは、ソースコードのリポジトリをGitHubへ移行する作業が完了したことを発表しました。
jdk/jdk repository transition to Git, GitHub, and Skara is done https://t.co/uLKvfY8i5l
— OpenJDK (@OpenJDK) September 7, 2020
これまでOpenJDKのソースコードは分散ソースコード管理ツールのMercurialを用いて、OpenJDKのWebサイト上(https://hg.openjdk.java.net/)で管理されていました。
2019年7月に提起された「JEP 357: Migrate from Mercurial to Git」で、コミュニティのソースコードリポジトリに関してMercurialからGitへの移行が提案され、同年11月の「JEP 369: Migrate to GitHub」においてすべてのOpenJDKプロジェクトのリポジトリをGitHubへ移行することが提案されます。
これらが了承されたことでGitHubへの移行作業が開始。今年8月にはもうすぐ移行が完了するとの報告とともに、完了予定日として9月5日が見積もられていました。
Hi all,
— OpenJDK (@OpenJDK) August 12, 2020
We are now getting closer to the jdk/jdk repository transitioning to Git, GitHub and Skara. [..]
The exact target date for the transition of the jdk/jdk repository is now set to Saturday September 5, 2020.
more @ https://t.co/jATrVCyosg#OpenJDK #Skara #JDK16
ところで、なぜOpenJDKはソースコードリポジトリをGitHubに移行したのでしょうか。「JEP 369: Migrate to GitHub」には大きく2つの理由が説明されています。
1つ目は、なぜOpenJDKのWebサイト上での管理をやめ、外部のサービスを利用するのかについて。おもに以下の理由が上げられています。
- 性能:より高速にクローンやプルが実行できて、可用性も高い
- API:APIを通じた柔軟なリポジトリの操作が可能になる
- コミュニティの拡大:ソースコード管理サービス大手であれば多くの開発者がすでにアカウントを持っているため、より貢献してもらいやすくなる
2つ目は、外部のソースコード管理サービスとしてBigBucketやGitLab、SourceForge、GitHubなどがあるなかで、なぜGitHubなのか。その理由を説明している部分を引用します。
GitHub's performance is as good as or superior to other providers, it is the world's largest source-code hosting service (50 million users as of May 2020), and it has one of the most extensive APIs.
GitHubのパフォーマンスは他のプロバイダと同等かそれ以上であり、世界最大のソースコードホスティングサービス(2020年5月時点で5000万人のユーザー)でもあり、最も豊富なAPIを備えています。
GitHub's extensive API has enabled support for GitHub in many tools including text editors, IDEs, command-line tools, and graphical desktop clients.
GitHubの豊富なAPIは、テキストエディタ、IDE、コマンドラインツール、グラフィカルなデスクトップクライアントなど、多くのツールでのサポートを実現しています。
OpenJDK/JDKのリポジトリは「openjdk/jdk」で公開されています。
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