シトリックス買収後のCloudStackはどうなるのか? 買収されたCloud.comのKim氏に聞いた

2011年7月19日

先週の水曜日、米シトリックス・システムズがクラウド事業者向けの基盤ソフトウェア「CloudStack」を提供しているCloud.comの買収を発表しました

その買収直後となる7月15日、都内で行われたCloudStackユーザー会では、Cloud.comのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャで、買収後はシトリックスでアジアパシフィックのマーケティングデベロップメント担当となったKen Kim氏が、買収後のCloudStackについて説明を行っています。

fig IDCフロンティアのデータセンターがあるビルで行われたCloudStackユーザー会

Ken Kim氏による説明を紹介しましょう。

変わるのは名前だけ、アーキテクチャも変わらない

Kim氏。シトリックスがCloud.comを買収した理由は、シトリックスがクラウドプラットフォームを提供するという戦略を強化するため。ではCloud.comはなぜCitrix買収に合意したのか。それは、オープンソースを支援するという共通の認識をシトリックスとCloud.comが持っており、クラウドではハイパーバイザーに依存しない形での製品提供という考えも共通していたから。

また、同じカリフォルニアの企業でありカルチャーが似ていたことも挙げられる。

Cloud.comはワールドワイドで約60名、日本では数名の体制でやっていたが、これらはシトリックスのXenServerなどクラウド関連の新組織「Cloud Platforms製品グループ」の一部となる。

fig

CloudStackはこれからも同じ方針で強化していく。ハイパーバイザに依存せず、セキュアでスケーラブルでオープンなクラウド基盤だ。

シトリックスもCloudStackもOpenStackの初期メンバーであり、今後もOpenStackに貢献していくというコミットメントは変わらない。

fig

名前はCitrix CloudStackに変わるが、アーキテクチャも変わらない。

fig

Project Olympusはどうなる?

OpenStackの商用ディストリビューションとしてシトリックスが進めていたProject Olympusについて、今後の位置づけをKim氏に聞いてみました。以下のような回答でした。

「現在アナウンスできるのは、このプレゼンテーションがすべて。今後さらに戦略については検討を進めていき、発表できることがあればそのときに明らかにします」

あわせて読みたい

クラウド Citrix オープンソース




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本