IBMがメインフレームの筐体をデータセンターの19インチラックに合わせてきた。クラウド向けメインフレーム「IBM z14 Model ZR1」発表

2018年4月12日

IBMは、クラウドに適したメインフレーム「IBM z14 Model ZR1」およびLinuxサーバの「IBM LinuxONE Rockhopper II」を発表しました。

左がIBM z14 Model ZR1、右がIBM LinuxONE Rockhopper II左がIBM z14 Model ZR1、右がIBM LinuxONE Rockhopper II

メインフレームを名乗るとおり、「IBM z14 Model ZR1」はすべてのアプリケーションデータを暗号化して扱う全方位型暗号による強力なセキュリティ、1台で1日8億5000万件を超える完全に暗号化されたトランザクションを処理できる高い性能などを備えています。

また、Linuxサーバの「IBM LinuxONE Rockhopper II」は、Docker Enterprise Editionに正式対応し、この1台の筐体内で最大33万個のコンテナが動くことが検証済みです。

特別な設置スペースや冷却、電源などが不要に。19インチラックの場所に収まる

こうした機能や性能もさることながら、今回の新型メインフレームはその筐体に最大の特徴が現れています。

従来のIBMメインフレームで必要とした、特別な設置スペース、冷却機能、特別な電源などが「IBM z14 Model ZR1」では不要で、ストレージやネットワークなどもこの筐体内に収まっています。そして筐体サイズはデータセンターで一般的な19インチラックに合わせてある(19インチラックに設置できるのではなく、19インチラックそのもののサイズである)ため、従来のメインフレームと比べて設置性が非常に高くなっているのです。

セキュリティーの観点でメインフレームの需要が高まる中、IBMはデザイン思考を活用して、マネージド・サービス・プロバイダーやインターネット銀行、保険会社を含む80社を超えるお客様と緊密に協力した結果、あらゆる規模や業種のお客様が使いやすいデザインのメインフレームを発表することになりました。
(「クラウド・コンピューティングに最適な最新のシングル・フレーム・メインフレーム」から

これにより「IBM z14 Model ZR1」そのものが「コンパクトにまとまったデータセンター」を実現し、IBMによるプライベートクラウド「IBM Cloud Private」の基盤になると説明されています。

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