ハイパーコンバージド基盤のNutanixは、VMwareと競合しはじめたのか? 新製品の狙いと日本での普及について聞いた

2015年8月10日

Nutanix(ニュータニックス)は、「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」と呼ばれる仮想化基盤市場をリードする新興ベンダです。

仮想化のシステム構成は一般に、複数のサーバが1つのSANストレージを共有する構造となっています。

fig Nutanixのアプライアンス製品

しかしハイパーコンバージドインフラストラクチャでは、各サーバの内蔵ストレージをソフトウェアで束ねて分散ストレージとして構成、これを複数のサーバで共有する構造になっています。これによって設定などに手間のかかるストレージエリアネットワークやSANストレージを不要にし、ストレージを内蔵した複数のサーバを、イーサネットで接続するだけのシンプルなハードウェア構成で仮想化基盤を実現するとともに、分散ストレージによって仮想化基盤をスケーラブルにできるなどの利点を備えています。

Nutanixは2011年にこのハイパーコンバージドインフラストラクチャ製品の提供を開始し、市場を開いてきました。そして最近になって、このハイパーコンバージドインフラストラクチャの市場にはVMwareをはじめとする各社が参入しはじめています。

ある新興ベンダが革新的な製品で市場を切り開き、やがて大手ベンダが追従してメインストリームになっていく様子は、例えばフラッシュストレージ市場におけるFusion-ioや仮想ネットワーク市場におけるNiciraと似ているように見えます。

NutanixはVMwareと競合しはじめたのか?

fig

そのNutanixは今年の6月、新しい仮想化基板用のソフトウェア「Acropolis」と管理ツール「Prism」を発表し、同社製品の新ブランド「Nutanix XCP(Xtreme Computing Platform)」としました。

新製品の狙いと日本での状況などを、日本/アジア太平洋地域担当副社長 マット・ヤング氏(写真右)と、ニュータニックス・ジャパン マネージングディレクター 安藤秀樹氏(写真左)に聞きました。

──── これまで御社製品の多くはVMwareの仮想化ソフトウェアをバンドルして出荷されていました。Acropolisでは御社独自の仮想化ハイパーバイザも選択できるようになり、VMwareとの競合を始めたように見えます。

ヤング氏 VMwareと競合を始めたというのは確かにそうです。一方で、現在も私たちのビジネスの約80%はVMware製品を用いたもので、重要なパートナーであることに変わりはありません。

私たちは顧客に選択肢を提供しようとしているのです。例えば本番環境でVMwareを利用していたとしても、開発環境やテスト環境にまでコストのかかる製品を利用するべきでしょうか? そこは追加コストをかけなくてもいいでしょう。

──── AmazonクラウドやAzureなどクラウドとの連係を打ち出している一方で、御社製品自身のクラウド対応、例えばOpenStack対応などの発表はされていませんね。

ヤング氏 OpenStack対応などの発表はまだしていませんが、近い将来、例えば9月頃には何らかの発表ができるかもしれません。

──── 日本では米国ほどハイパーコンバージドインフラストラクチャの市場が立ち上がっていないように見えます。日本市場の状況はいかがですか?

安藤氏 まだ新しい製品ですので、どう使ったら効果が上がるのかなどがまだ十分浸透していないと思っています。

ハイパーコンバージドインフラの使われ方は、これまで欧米では6割~7割がVDIでした。現在はVDIが3割くらいとなり、6割が仮想化、1割がビッグデータに使われています。

一方、日本ではまだ半分以上がVDIで利用されています。私たちはパートナーによる販売モデルですので、いまはパートナーの皆さん向けに情報提供などを積極的にしているところです。

──── 販売先としてユーザー企業とデータセンター事業社があると思いますが、どちらが多いのでしょう?

安藤氏 企業向けが6割、事業者向けが4割といったところです。ただ、企業向けにお売りした後で、それが事業者様に納められてマネージドサービスとして提供されるといったこともあります。そうした採用も好ましい形態だと思いますので、今後加速させていきたいと思っています。

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カテゴリ サーバ / ストレージ / ネットワーク
タグ  HCI , Hyper-Converged , Nutanix , サーバ


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