HTTP/2がHTTPbisワーキンググループのラストコールに

2014年8月4日

HTTPの次バージョンとなるHTTP/2の仕様を検討しているIETFのHTTPbisワーキンググループは、7月30日付けのHTTP/2のドラフト文書をもってワーキンググループのラストコールしたことを明らかにしました

Working Group Last Call: draft-ietf-httpbis-http2-14 and draft-ietf-httpbis-header-compression-09 from Mark Nottingham on 2014-08-01 ([email protected] from July to September 2014)

同ワーキンググループは6月からラストコールへの動きを進めていましたが、7月30日に公開した14番目のドラフト文書で、課題としてリストアップされていた内容にすべて対応。これをもってラストコールとすると、8月1日付けのメーリングリストでワーキンググループチェアのMark Nottingham氏が次のように報告しています

The editors have published new drafts of HTTP/2 and HPACK:
http://tools.ietf.org/html/draft-ietf-httpbis-http2-14
http://tools.ietf.org/html/draft-ietf-httpbis-header-compression-09

... and our issues list is currently empty. As such, this message begins Working Group Last Call on these documents.

IETFにおける標準化のプロセスでは、ワーキンググループでのラストコールが通った後に、IETFのステアリンググループであるIESGにドラフトを提出します。そこでIESGの担当者によるレビューなどがあり、その後にIETFラストコールとしてIETF全体からのフィードバックを受けてパスしたものが、最終的にIETFのRFCとなります。

HTTP/2では、ワーキンググループのラストコールがうまく進めば、おそらく今年の年末頃にIESGへの提出となり、来年春頃にRFCになるかもしれません。

HTTP/2の実装は早く進むかもしれない

HTTP/2は、現在広く使われているHTTP 1.1の次バージョンとして、高速で効率のよいプロトコルを目指して議論が進められてきました。

最近注目されているWebサーバ「Nginx」の開発者Igor Sysoev氏は6月に来日した際に、HTTP/2はSPDYに似ているため実装にはそれほど手間がかからないだろうとの見解を示していました。HTTTP/2の実装は比較的早く進むかもしれません。

(追記 当初HTTP 2.0と表記していましたが、HTTP/2の表記に改めました)

あわせて読みたい

HTTP Web技術 Web標準 ネットワーク




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本