OpenFlow 1.3対応のネットワーク仮想化ソフトウェア「OpenVNet」がオープンソースで公開。Wakame Software Foundation

2013年10月30日

物理的なサーバを仮想化することで、1台のサーバ上に複数の仮想サーバを作り出すことができます。同じように、物理的なネットワークを仮想化すると、その上に仮想的に独立した複数のネットワークを作り出すことができます。

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オープンソースとして公開された「OpenVNet」は、OpenFlowの最新版であるOpenFlow 1.3に対応したネットワーク仮想化を実現するソフトウェアです。

1つのネットワークを仮想的に複数のネットワークに見せることができるため、異なる組織ごとに異なる論理構成や機能を備えたネットワーク、いわゆるマルチテナントなネットワークを1つの物理ネットワーク上で提供できるようになり、物理的なネットワークリソースを効率的に利用可能になるとともに、運用管理なども容易になります。

エッジオーバーレイ型のネットワーク仮想化

OpenVNetはエッジオーバーレイ型のネットワーク仮想化ソフトウェアで、必要なソフトウェアはネットワークのエッジに配置されたサーバ上で動作するため、物理ネットワークの機能などには依存せずにネットワークを仮想化することが可能。

ネットワークのトンネリングには一般的なGREトンネルに加えて、独自のMAC2MAC方式が用意されています。MAC2MAC方式はブロードキャストパケットをMACアドレスを頼りにユニキャスト通信にする技術で、カプセリングしないためパケットが大きくならず、高速で、通常のL2スイッチでも動作するのが特徴。

仮想スイッチ、仮想ルータ、DHCP、外部ネットワークとの接続用ゲートウェイ、Web APIやコマンドラインツールなどの機能も含まれています。

OpenVNetを公開したのは日本の企業である「あくしゅ」が設立、運営するWakame Software Foundation。あくしゅはデータセンター仮想化ソフトウェアなども開発しており、大手データセンター事業者などに採用された実績を持っています。OpenVNetもその技術を基に開発されたものです。

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