WebSocketがセキュリティ問題を解決して再び実装へ

2011年7月19日

Webブラウザとサーバのあいだで専用のプロトコルを用いて通信を行うことで、サーバからのプッシュなど、より柔軟なデータのやりとりをWebブラウザとサーバ間で可能にするWebSocket。当初はHTML5仕様の一部として検討され、その後独立した仕様となりましたが、昨年12月にセキュリティ上の問題が発覚。見直しが行われていました。

WebSocketはプロトコルをIETFが、APIをW3Cが策定中ですが、IETFがセキュリティ問題を解決したプロトコル仕様のラストコールを発表しています。いつもWeb標準の動向を伝えてくれる「Web標準Blog」の記事「WebSocketプロトコルがLast Callに」が伝えています。

過去のバージョンとの互換性はなし

WebSocketは、昨年にFirefox 4やOperaに実装されましたが、プロトコルにセキュリティの問題が発覚。いったん機能が無効になりました。

セキュリティの問題とはどのようなものだったのか、上記の記事から引用します。

一部のネットワーク環境下において、Firewall背後のサーバにブラウザを介して不正アクセスされてしまうことと、任意ドメインのファイルがキャッシュ汚染されてしまうことの2種類の攻撃が可能である事が指摘されています。

今回のWebSocket仕様のアップデートを受けて、モジラでは来月登場予定のFirefox 6で新しいバージョンのWebSocketを実装する予定のようです

またモジラによると新しいバージョンのWebSocketは以前のWebSocketとは互換性がないため、以前のバージョンのWebSocketを実装したサーバでは、新しいバージョンのWebScoketを実装したFirefoxとは通信できないとのこと。サーバ側にも新バージョンのWebSocketに対応した実装が必要となるようです。

あわせて読みたい

HTML/CSS Web技術 Web標準




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本