Solaris 11は来年登場、SPARCは2年ごとに2倍の性能向上を約束。その陰でOpenSolarisは方針転換へ

2010年8月16日

サン・マイクロシステムズを買収したオラクルが、今後のサーバ戦略を米国で発表。6年ぶりの新バージョンとなるSolaris 11は、来年2011年に登場、そしてSPARCでは2年ごとに少なくとも性能を2倍にすると、同社エグゼクティブバイスプレジデント John Fowler氏(写真)が明らかにしました。

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発表のポイントを紹介しましょう。

2015年には128コア、64TBメモリへ

オラクルのサーバ戦略の要は、「Oracle Applicationsのためのベストな“オープン”サーバ」であること。オラクルのソフトウェアはもちろん、SAP、IBM、SASなどさまざまなアプリケーションを実行するためのサーバであること。

少なくとも2年ごとに2倍以上のアプリケーション性能を提供する。

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これまでの特徴であった、シングルバイナリ、共通のOS、仮想化機能の内蔵などは引き続き重要な資産として維持し続ける。

そして今後も継続的にハードウェア性能を向上させ、顧客の投資を保護していく。5年間の方向性を示すと、データベースのトランザクション性能を40倍にし、スレッド数やメモリ容量も飛躍的に増大させる。これまでのアプリケーションでバッチ処理だったものがリアルタイム処理になり、エンタープライズアプリケーションに大きな変化をもたらすだろう。

2015年にはサーバ性能が128コア、1万6384スレッド、64TBメモリとなる予定だ。

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そしてSolaris 11。Solarisの次のメジャーリリースは来年登場する。

ネットワーク機能、スケーラビリティ、仮想化、ファイルシステムなどなどさまざまな強化を行う。今後もさらに継続してSolarisを強化していく。

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OpenSolarisはひっそりと方針転換へ

OpenSolaris is officially now dead.

オラクルがSolarisへの投資を約束し、Solaris 11の登場を宣言するその陰で、OpenSolarisに対する変更も行われました。オラクルがSolaris開発者向けに送付したメールで次のような方針転換が説明されたと、OpenSolarisの掲示板にポストされた「[osol-discuss] OpenSolaris cancelled, to be replaced with Solaris 11 Express」で明らかにされました。

We will distribute updates to approved CDDL or other open source- licensed code following full releases of our enterprise Solaris operating system. In this manner, new technology innovations will show up in our releases before anywhere else. We will no longer distribute source code for the entirety of the Solaris operating system in real-time while it is developed, on a nightly basis.

私たちは、CDDL(サン・マイクロシステムズが策定したオープンソースのライセンス)もしくはほかのオープンソースライセンスを適用したコードの配布を、私たち(オラクルの)エンタープライズSolaris OSのリリースの後に行います。

この方法では、ほかのすべてに先だって新技術を提供するのが私たちのリリースです。

私たちはもはや、開発時に毎夜ごとのリアルタイムなSolaris OSのソースコード全体を配布することはしません。

オープンソースによるSolarisの開発は終了し、今後はオラクルが開発したSolarisを、後からオープンソースライセンスで開示する、ということのようです。

オラクルは同じメッセージの中で次のような説明をして、Solarisをオープンソースの開発に委ねるつもりはないことを明確にしています。

Solaris is not something we outsource to others, it is not the assembly of someone else’s technology, and it is not a sustaining-only product.

Solarisはほかの誰かにアウトソースするようなものではなく、誰かの技術によって組み立てられるものでもなく、単に続けていくだけのプロダクトでもない。

このメッセージをOpenSolaris掲示板に投稿したAlasdair Lumsden氏は、「OpenSolaris is officially now dead. A very sad day indeed.」とこの内容を紹介し、また、同じくOpenSolarisの開発に関わっていたというSteven StallionのブログIconoclastic Tendencies」でも「OpenSolaris is Dead.」という表題で、同じオラクルからのメールを紹介しています。

OpenSolarisの開発者の一部はオラクルのこの方針転換を予想していたかのように、OpenSolarisをベースにした新しいオープンソースのプロジェクト「Illumos」を立ち上げています。

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タグ : Oracle , オープンシステム , サーバ



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