Redisをフォークした「Valkey」初のメジャーバージョンアップ「Valkey 8.0」正式リリース。非同期I/Oスレッディングによる高速化など強化
オープンソースの代表的なインメモリデータストア「Redis」のフォークとしてLinux Foundation傘下で開発が進められている「Valkey」の初のメジャーバージョンアップとなる「Valkey 8.0」正式版がリリースされました。
下記はValkeyの開発を主導するベンダの1つであるAWSによるポストです。
Buckle up for the next level of performance and reliability! Valkey 8.0 is here, delivering increased speeds (up to 1.2M req/sec on AWS), improved cluster scaling, observability, and reduced memory overhead. Learn more: https://t.co/zd1ifKjJBc#OpenSource #Valkey
— AWS Open Source (@AWSOpen) September 16, 2024
Valkeyは、Redisが今年(2024年)3月にクラウドベンダなどによる商用サービスを制限するライセンスへの変更を発表したことをきっかけに、4月にAWSが中心となってLinux Foundation傘下でRedisをフォークして始まったオープンソースのプロジェクトです。
Google Cloud、Oracle、エリクソン、Snap Inc.をはじめ、Heroku、Alibaba Cloud、ファーウェイ、ベライゾン、Percona、Aiven、Chainguardなど多くのベンダが賛同を示しました。
非同期I/Oスレッディングによる大幅な性能向上など
Valkey 8.0はRedis 7.2との互換性を保ちつつ、性能向上や機能強化が盛り込まれています。詳しい内容はリリース候補版が登場した時点で下記の記事で紹介していますのでご参照ください。
参考:RedisをフォークしたインメモリDBの「Valkey」、次期バージョンでは性能が2倍以上に
主な強化点としては、非同期I/Oスレッディングの採用によってマルチコアノードにおいて性能が約2倍向上する点、空のシャードの自動フェイルオーバーなどによる信頼性の向上、レプリケーションにおけるメモリ負荷や親プロセスの負荷軽減、可観測性向上のための心機能などが盛り込まれています。
あわせて読みたい
WebAssemblyをコンテナイメージとし、コンテナレジストリなどで配布可能にする「Wasm OCI Artifact layout」仕様が登場
≪前の記事
Auth0の無料プランが拡大。月間2万5000アクティブユーザーまで、独自ドメイン、パスキーによるパスワードレス対応も