「Amazon File Cache」正式リリース。キャッシュを通じてAmazon S3やNFSを単一のファイルビューで高速にアクセス可能
Amazon Web Services(AWS)は、キャッシュサービス「Amazon File Cache」の正式リリースを発表しました。
Amazon File Cacheは8月に行われた「AWS Storage Day 2022」で発表されていたサービスで、今年後半に提供予定とされていました。
AWS Storage Day 2022で発表されたときのスライドAmazon File Cacheは、Amazon S3およびNFSv3対応のファイルサーバに対するキャッシュとして利用できるサービスです。Amazon S3以外に対応するAWSのNFSサービスはAmazon FSx for OpenZFSおよびAmazon FSx for NetApp ONTAP。
VPNなどを通じてオンプレミスとネットワーク接続されていれば、オンプレミス上のNFSサーバに対するキャッシュとしても利用可能です。ミリ秒以下のレイテンシと数百ギガバイト/秒のスループットという高い性能を提供します。
キャッシュとしての利点だけではなく、最大で8つのNFSファイルサーバあるいは8つのAmazon S3バケットに対して接続でき、これらを単一のファイルビューとしてアクセスできるという点もAmazon File Cacheの大きな特徴です。
例えば、複数のリージョンに分散したAmazon S3のバケットに対してまとめてアクセスできるようになり、しかもawkやsedなどの通常のファイルに対するツールや、既存のファイルアクセスを用いたアプリケーションのコードがそのまま適用できるようになります。
Amazon File Cacheは東京リージョンで利用可能となっており、他にも米東(オハイオ)、米西(オレゴン、北バージニア)、アジア太平洋(シンガポール、シドニー)カナダ(中央)、欧州(フランクフルト、アイルランド、ロンドン)などのリージョンで可能になっています。
お詫びと訂正:8月に公開した記事「AWS、Amazon S3やEFSを爆速にする「Amazon File Cache」発表。複数のストレージを単一のビューでアクセス可能に」では、Amazon EFSに対応していると説明しておりましたが、AWSによる正式発表でも、クラスメソッドさんによる実際の確認でも、対応するサービスにはAmazon EFSが含まれていませんでした。お詫びして訂正いたします。当該記事はタイトルも含めて修正済みです。
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