「Red Hat Hyperconverged Infrastructure」正式リリース。オープンソースで構成されたハイパーコンバージド向けソフトウェアスイート
Red Hatは、ハイパーコンバージドインフラストラクチャを構築するためのソフトウェアスイート「Red Hat Hyperconverged Infrastructure」正式リリースを発表しました。
#RedHat unveils industry’s first production-ready #opensource #hyperconverged infrastructure: https://t.co/ek6aO3m3LK pic.twitter.com/4RldDC7Vpw
— Red Hat, Inc. (@RedHatNews) 2017年6月22日
ハイパーコンバージドインフラストラクチャとは、ストレージを内蔵したサーバをソフトウェアで複数台束ねて仮想的な共有ストレージを実現することで、コンピュート、ストレージ共にスケーラブルなシステムを実現するというもの、さらにノードを追加していくことでシステム全体をスケールアウトさせることが可能です。
柔軟なスケーラビリティと導入の容易さなどから、この分野はいまサーバ市場でもっとも成長している分野といえます。
これまでこのハイパーコンバージドインフラストラクチャ市場のベンダであるNutanix、Dell EMC、シスコ、HPEなどから提供される製品は、あらかじめストレージを内蔵したサーバにハイパーコンバージドインフラストラクチャを構築するためのソフトウェアが統合された、アプライアンスとしてユーザーに提供されてきました。
アプライアンスとして提供されていることで、ユーザーにとってソフトウェアのインストールなどの手間は不要で、ネットワークに接続すると簡単にクラスタにノードが追加でき、すぐに使い始められるというのがハイパーコンバージドインフラストラクチャの特徴のひとつでもあります。
今回発表された「Red Hat Hyperconverged Infrastructure」は、ソフトウェアだけで提供され、しかもすべてオープンソースソフトウェアで構成されるというのが大きな特徴です。
Red Hat Hyperconverged Infrastructureはおもに以下のソフトウェアで構成されます。
- Red Hat Virtualization
- Red Hat Enterprise Linux
- Red Hat Gluster Storage
- Ansible by Red Hat
つまり仮想化ハイパーバイザとしてKVMを、OSとしてRed Hat Enterprise Linuxを用い、分散ストレージとしてはGlusterを用いることになるわけです。そしてインストールや設定を容易にするための自動化ツールとしてAnsibleが使われることになります。
Red Hatは、本社など中央のオフィスとリモートオフィスなど拠点が分散していても全体をリモートで統合的に管理できる点をこの製品のメリットとして訴えています。
Red Hat Hyperconverged Infrastructure is designed to enable organizations to deploy and manage distributed infrastructures centrally, enabling remote locations to benefit from high-performing systems without requiring extensive or highly specialized on-site support staff.
Red Hat Hyperconverged Infrastructureは、組織において分散インフラストラクチャのデプロイや管理を一元的に可能にするように設計されており、またリモートの拠点においても特別なスキルを持った担当者がいなくとも高性能のシステムを利用できるというメリットを実現します。
(プレスリリースから引用)
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