Software-Defined Networkingで広域ネットワークを総合的に扱う基本技術を確立。NTT、NTTコム、富士通、日立、NECが共同で発表

2014年3月12日

光ネットワークや無線ネットワーク、パケット通信など種類の異なる複数のネットワークの情報を統一的に定義し、上位レイヤから簡単に扱えるようにしたSoftware-Defined Networkingの技術を、NTT、NTTコム、富士通、日立、NECが共同で発表しました

これにより通信事業者などが広域にわたる複数のネットワークを柔軟に組み合わせて仮想ネットワークを構築しつつ、全体の状況を把握したり、各レイヤのネットワーク装置を連係させることで、要求に応じたネットワークの設計、構築、変更などを従来の10分の1の時間で実現できると説明されています。

統一的ネットワーク情報データベースの構築

今回発表のポイントは3つあります。1つはさまざまなネットワークを抽象化し、統一的ネットワーク情報データベースで管理できるようにした点です。発表資料から図を引用します。

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これによって上位レイヤから複数のネットワークの連係を指示したり、既存のネットワーク構成から新しいネットワーク構成へ移行するといった制御や管理の操作が容易になります。

これを実現する仮想化対応ネットワーク装置の基本技術検証も行われました。以下の性能や機能について検証されたと発表されています。

  • SDN対応ソフトウェア転送ノード:10万フロー時における転送性能目標を達成しました。
  • SDN対応光コアノード:パケット信号の遅延などの品質要求を満たすために、パケット信号を光ネットワーク上で転送される回線信号へ振分け/収容する機能を試作しました。
  • SDN対応パケットトランスポートノード:仮想ネットワークから要求されるサービス品質(10種類以上)の提供を従来の数ヶ月から数分以内に短縮するPTN(Packet Transport Network)制御技術およびドライバ技術を開発しました。
  • SDN対応オーバーレイスイッチ:特性の異なるフローごとに適切な転送経路の設定を実現しました。
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この発表の詳細は、3月14日に開催予定の「O3プロジェクトシンポジウム」にて説明予定とのことです。

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Junichi Niino(jniino)
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