「アジャイルソフトウェア開発宣言」公式日本語版が公開
アジャイル開発手法の精神ともいえる内容を宣言した「Manifesto for Agile Software Development」(アジャイルソフトウェア開発宣言)の公式な日本語版が、英語版が公開された2001年から約10年たって、ついに公開されました。
アジャイル開発手法にはエクストリーム・プログラミング(XP)、スクラム、RUP/UP(ラショナル統一プロセス/統一プロセス)などさまざまな手法があります。そして、これらのアジャイル開発手法の精神をまとめた文書として、2001年にアジャイル開発手法を支持する多くの著名人によって公開されたのが「Manifesto for Agile Software Development」(アジャイルソフトウェア開発宣言)です。
以下に、公開された日本語版の全文を引用しましょう。
アジャイルソフトウェア開発宣言
私たちは、ソフトウェア開発の実践 あるいは実践を手助けをする活動を通じて、 よりよい開発方法を見つけだそうとしている。
この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。プロセスやツールよりも個人と対話を、
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
契約交渉よりも顧客との協調を、
計画に従うことよりも変化への対応を、価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。
Kent Beck、Mike Beedle、Arie van Bennekum、Alistair Cockburn、Ward Cunningham、 Martin Fowler、James Grenning、Jim Highsmith、Andrew Hunt、Ron Jeffries、 Jon Kern、Brian Marick、Robert C. Martin、Steve Mellor、Ken Schwaber、 Jeff Sutherland、Dave Thomas
© 2001, 上記の著者たち
この宣言は、この注意書きも含めた形で全文を含めることを条件に自由にコピーしてよい。
日本語版が公開されたことは、アジャイル開発手法の第一人者である平鍋健児氏のツイートで知りました。平鍋氏によると、日本語版のレビューは、前日本XPユーザーグループ代表の倉貫義人氏が行ったそうです。
また、アジャイル開発手法を推進する団体であるAgile Allianceは、これを皮切りに各国語版の作成を推し進めています。
関連記事
あわせて読みたい
Subversionの今後は? 分散型バージョン管理にはならないと提案
≪前の記事
HTML5、WebGL、WebSockets、JavaScriptを駆使して、ゲーム「QuakeII」をブラウザに移植中