スケールアウトNASのIsilon、新機能でAmazon S3やMicrosoft Azureなどクラウドストレージを保存領域として利用可能に。OneFS 8.0リリース

2016年2月4日

EMCのIsilonは、ストレージのノードを増設していくだけで容量と性能が向上していくスケールアウト機能を備えたNAS(ネットワークアタッチトストレージ)として知られています。

そのIsilonの最新OSとなる「OneFS 8.0」がリリースされました

OneFS 8.0の大きな特徴の1つが、Isilonに保存したファイルを自動的にクラウドへ転送し、アクセスされたときには自動的に取得する「CloudPools」と呼ばれる機能が追加されたことです。

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Isilonには「SmartPools」と呼ばれる自動階層化機能が備わっており、頻繁にアクセスされるデータは高速なストレージデバイスへ、めったにアクセスされないデータは容量重視のストレージデバイスへと自動的にデータを再配置することで、ストレージシステム全体のリソースを最適に利用する仕組みが備わっています。

「CloudPools」はこのデータの再配置をクラウドにまで拡張したものといえます。つまり、さらにアクセス頻度が減少したデータをクラウドのストレージへ転送する、といった機能を実現するのです。どのようなデータをクラウドに転送するかはポリシーによって事前に決めることができます。

クラウドへ転送されるデータは暗号化と圧縮が行われるため、セキュアかつ効率的に転送、保存されます。

Isilonのストレージ容量がクラウドストレージで拡張されたように見える

この機能を利用すると、例えば過去3年分のヒストリカルデータはIsilonに保存、3年以上過去のめったにアクセスされないデータはクラウドに自動的に転送するといったことが可能になります。

クラウドに転送されたデータは、Isilon上にはそのリンクだけが残されるため容量をほとんど消費しません。ユーザーがそのデータにアクセスしようとしたときには、クラウドからIsilonへデータが自動的に転送され、アクセスできるようになります(転送待ち時間が少々発生することが想定されます)。

ユーザーやアプリケーションからは、すべてのデータがIsilonのストレージに保存してあるように透過的に扱われるため、クラウドストレージによってIsilonのストレージ容量が拡張されているように見え、実際のストレージ容量を大きく超えるデータ容量を、これまでと全く同じ方法で扱えるようになります。

Isilonのストレージ容量を追加購入しなくとも、より安価だと想定されるクラウドストレージの利用で大容量データの長期保存が可能になるわけです。

こうしたストレージゲートウェイの機能はすでに、マイクロソフトがストレージ機器として提供しているStorSimple、Amazonクラウドがソフトウェアで提供しているAWS Storage Gatewayなどで提供されていますが、同様の機能がIsilonのような主要なストレージ製品の標準機能として組み込まれていくことは、今後のトレンドとなるでしょう。

OneFS 8.0ではそのほか、今後のOneFSのバージョンにおけるローリングアップデートでの無停止アップグデートとロールバックの実現などの新機能が搭載されています。

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タグ : EMC , SaaS , クラウド , ストレージ



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