GitHubで最も使われている言語、PythonがJavaScriptを抜いて1位に。生成AI関連プロジェクト急増で。GitHubが年次調査「Octoverse 2024」発表
GitHubは、この1年のGitHubにおけるGitHubの利用動向やオープンソースの動向などをまとめた年次レポート「Octoverse 2024」を発表しました。
コミュニティ参加者はインドが2028年に米国を抜いてトップに
発表によると、2024年のGitHub上のプロジェクト総数は1年前から25%増加して5億1800万。コントリビューションの総数は52億。GitHubの規模は継続して急速に拡大していることが分かります。
そして下図の右下にあるように今回最大のトピックは、PythonがJavaScriptを抜いてGitHubでもっとも使われている言語の1位となったことです。その背景には後述するように、生成AI関連のプロジェクトが急成長したことがあります。
オープンソースのコミュニティへの参加者を国別に見てみると、1位が米国、2位がインド、3位が中国となっています。日本は9位です。
この国別の参加者について、これまでの成長率を加味して予測したものが下記となります。
2028年には米国を抜いてインドが1位になると予測されています。また日本は2025年にロシアを抜き、2026年にはドイツも抜いて7位になると予測されています。
生成AI関連のプロジェクトが急増
オープンソースやパブリックなリポジトリの中でも、急成長しているのが生成AI関連のプロジェクトです。2024年だけで7万以上のプロジェクトが立ち上がり、この1年で約2倍になっています。
生成AI関連で活発なプロジェクトの上位3位は、1位が「AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui」、2位が「Significant-Gravitas/AutoGPT」、3位が「ollama/ollama」となっています。
Pythonが最もGitHubで使われている言語に
こうした生成AI関連のプロジェクトの急速な増加が、GitHubで使われているプログラミング言語の順位にも影響を与えました。
過去10年間、GitHubで最も使われてきたプログラミング言語のトップの地位を守ってきたJavaScriptが今年2位となり、Pythonが1位になりました。
ただしGitHubの説明によると、2位のJavaScriptと3位のTypeScriptを合計すると1位のPythonを上回るため、JavaScriptコミュニティがPythonよりも減速しているのではなく、コミットの割合がTypeScriptに移行していることも影響しているとのことです。
たしかに成長率で見るとPythonとTypeScriptは圧倒的な存在となっています。生成AIやJavaScript/TypeScriptエコシステムの盛り上がりを考えると、今後しばらくこの勢いは続くのではないかとと考えられます。
Octoverse 2024の結果全体は元記事となる「Octoverse: AI leads Python to top language as the number of global developers surges」をぜひご参照ください。