VMwareもKubernetesのマネージドサービス「VMware Kubernetes Engine」提供へ。VMware Cloud on AWSを皮切りにAzure版も予定

2018年6月28日


VMwareは、VMware CloudのサービスとしてKubernetesのマネージドサービス「VMware Kubernetes Engine」(VKE)を提供すると発表しました

最初はVMware Cloud on AWSで提供を開始し、その後VKE on Azureなどほかのクラウドでのサービス展開も計画しているとのこと。

Kubernetesの複雑さを抽象化した「SmartCluster」を提供

Kubernetesの設定や運用は複雑で、多くの企業ではその使いこなしのために専門のチームが結成されているとVMwareは指摘。VMware Kubernetes Engineでは、そうした複雑さを隠蔽し抽象化した「SmartCluster」と呼ばれる機能を提供したのが大きな特徴です。

SmartClusterによって、あらかじめ用途別に最適化されたポリシーを持つKubernetesクラスタを立ち上げることができます。「Introducing VMware Kubernetes Engine™ (VKE) - VMware Cloud Community」から引用。

Building on the Smart Cluster, we have created a set of strongly typed Smart Clusters to choose from. VKE currently has two Smart Cluster types, Developer and Production, that factor the over 50 different configuration decisions that need to be made to achieve security and availability best practices for Kubernetes and AWS into a simple choice, given your service-level objectives.

SmartClusterの実装として、明確にタイプ分けされたSmartClusterが選択可能です。現時点では、2つのタイプ、Developer(開発者用)とProduction(本番用)があり、これは目的のサービスレベルを獲得する上で設定しなければならない50以上もの異なるセキュリティや可用性に関するコンフィグレーションを、KubernetesやAWSのベストプラクティスをもとにシンプルに落とし込んだものです。

下記の画面のように、開発用か本番用を選択し、名前を入力するだけで簡単にKubernetesクラスタを立ち上げることができるようになっています。

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また、Kubernetesによってクラウドにおけるコンテナの実行環境が共通化されるため、VMwareもKubernetesを用いてマルチクラウドへの対応を進めることを次のように表明しています。

VMware Kubernetes Engine itself runs on AWS and supports the creation of clusters on native EC2 instances. At General Availability, we will be in three AWS regions–US-East1, US-West2 and EU-West1. VKE provides a single endpoint for the service which spans all supported regions. The VKE service and its state are replicated across all regions while maintaining sufficiently loose coupling so all regions can continue to operate in the event of region failure or network partitioning of one region from the others. This architecture will later be extended to include Azure as another supported region that will be under the same unified, global control plane.

VMware Kubernetes Engine自身はAWS上で稼働しており、EC2インスタンス上にクラスタを作成できる。今後、米東1、米西2、欧州西1の3つのリージョンへ展開予定だ。VKEはこれらのリージョンにおけるサービスの単一のエンドポイントを提供する。
そしてVKEサービスとその状態は疎結合を維持しつつすべてのリージョンへレプリケートされるため、リージョンの障害やネットワークの分断が発生した場合でも運用の継続が可能だ。
このアーキテクチャは今後Azureとさらなるリージョンへの展開も含むこととなり、統合されたグローバルなコントロールプレーンになっていくだろう。

VMwareもKubernetesをマルチクラウド戦略の軸に

これまでマルチクラウド戦略はそれぞれのベンダごとに自社の得意な異なるアプローチ、異なる実装で行われてきました。例えばVMwareは各クラウドを抽象化するようなレイヤを提供する「Cross-Cloud Services」と呼ばれる独自のサービスを発表し、提供しようとしていました。

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しかしKubernetesがクラウドにおけるコンテナの実行環境を抽象化する機能を果たすことにより、VMwareも、そしておそらく今後どのベンダもマルチクラウド戦略の軸としてKubernetesを置かざるを得ない状況になりつつあるようです。


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