ストレージ上で仮想マシンをHypve-V、vSphere、Xen対応に自動変換してくれる「NetApp Shift」、NetAppがプレビュー公開
自社のシステムがすべて特定のOS、例えばSolarisやWindowsやLinuxなどのいずれか1種類で統一されている、という企業が極めて少数だと考えられるのと同じように、仮想環境がすべて特定のハイパーバイザに統一されている、という企業はそれほど多くないでしょう。
そうしたハイパーバイザの違いを、ストレージ内部で吸収してしまおうというのがNetAppがプレビューを公開した「NetApp Shift」です。NetApp Shiftは、仮想マシンのデータをストレージ上で自動的に変換してくれるという機能を備えています。
ライブマイグレーションのように仮想マシンを変換していく
デモ動画が公開されているので、ポイントをキャプチャで紹介します。
vShpere用の仮想マシンが、ここでは29個起動していて、合計で1.1テラバイト分あります。

Hyper-Vの環境には起動されている仮想マシンは1つもありません。

ここでNetApp Shiftを起動。vSphereの仮想マシンを全部選択して変換をかけると、29の仮想マシンが次々に変換され、Hyper-V環境で立ち上がってきます。

デモでは1分もしないうちに変換が終了。すべてHyper-Vの仮想マシンとなりました。マニュアルでの変換もデータのコピーも不要で、まるでライブマイグレーションをするようにvSphereからHyper-V、あるいはその逆へと面白いように変換されていきます。
NetAppのような共有ストレージアレイは、仮想環境の構築に欠かせません。そのストレージが仮想環境をさらに便利にするためにインテリジェントに進化するのは、極めて自然な方向なのだと思わされます。
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