僕がなぜCMSにMovable Typeを選んだのか?

2009年3月13日

金曜日は編集後記を(も)お届けします。気軽に読んでください。

今週はMovable Type 4.2のレビュー記事WordPressのレビュー記事という大型記事を立て続けに公開したことが、Publickey的にはトピックでした。しかもネットで長文のレビューというのはあまりないと思います。

IT系の雑誌が元気だった10年以上前には、どの雑誌でも新作ソフトウェアやハードウェアを見開き2ページとか1ページで紹介するコーナーがありましたが、オンラインではしっかりとしたレビュー記事を見かけることが少なくなりました。

僕自身、雑誌編集者時代にはソフトウェアレビューのコーナーを担当していたこともあり、自分でメディアを作るのなら、ほかでは読めないちゃんとしたレビューを掲載したいなとずっと思っていました。そうした思いが「Reviewカテゴリ」にはこもっています。

Publickeyはこれからも継続的にいろんなソフトウェアをレビューしていくつもりですので、ご期待ください。

で、表題の話に移るのですが、このWebサイト「Publickey」はMovable TypeをCMSとして利用しています。WordPressも検討したのですが、結局Movable Typeにしました。なぜでしょう?

細かい理由はいろいろあるのですが、僕がデータベースをあまり信頼してない、という点が大きいと思います。

プロフィールにも書いてありますが、僕は20代の頃にデータベースのテクニカルサポートエンジニアをしていました。毎日いろんなお客様からデータベースのトラブルの連絡があり、状況や設定などを報告してもらって原因をさぐる、という仕事です。

データベースが遅い、止まる、ロールフォワードが終わらない、エラーが出るが原因が分からない、結果が違う、サーバと接続できなくなった、などなど、さまざまなトラブルがあり、その原因には、プログラミングミス、設定ミス、ハードウェアの障害、通信エラー、OSのバグ、運用ミス、勘違いなどさまざまです。

僕はこの仕事を通して本当に幅広い技術(対人間という意味でも)を身につけることができたのですが、それと同時にデータベースを長期に安定運用することは難しいことなのだということを身に染みました。

だから「Webページにアクセスするたびにデータベースからデータを取ってきてHTMLを作成します」というWordPressのような動的生成の仕組みを思うたびに「そんなにデータベースに依存しているなんて信用できるかい!」と思ってしまうのです。あ、ちょっと大げさに書きました。

もちろん元エンジニアとして冷静に考えれば、CMS程度の単純なアクセスの連続でデータベースに大したトラブルが起きるとは思えないのですが、それでも長期で運用していればきっと何かトラブルはあるだろうと思わずにはいられませんし、そのときにWebサイト全体が道連れになるのはいやだなあ、という感情が、運用中のデータベース依存度が低いMovable Typeを選択させたのだと思います。

もちろんそれだけが理由ではないのですが、細かい話はいずれ。

そういえば今週ブログに書いた「マイクロソフトがクラウドでリーダーシップを握る可能性が高まる」は、そういう面倒なデータベース運用をマイクロソフトに丸投げできるという話なわけで、情報システム部門の人たちには朗報であることに間違いありません。

システム運用業務でのリレーショナルデータベースの運用は、やはりデリケートなものです。それをマイクロソフトがクラウド上で高い信頼性とともにやってくれるんです。

いままで情報部門の人、システム情報会社の人は自らがデータベースの運用に取り組んでいました。そして、システムがトラブルで止まると「すいません」と平謝りするしかありませんでした。でもこれからは違います。クラウドに任せられるようになるし、万が一トラブルがあっても、「止まったのは私の責任じゃないんですよ、いまマイクロソフトにせっついてるところなんで」と、責任を転嫁したうえに怒りの矛先さえ向けられるわけです。仕事に対する気持ちが一気に変わるのではないでしょうか。

だからこのサービス、本当にちゃんと実現できたら人気がでること間違いなしだと、僕は踏んでいるんですけれど、どうでしょうか。今後もこのトピック、フォローしていくつもりです。


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タグ : CMS , Movable Type , Webサイト運営記

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