2018年までに300万人以上の労働者の上司がロボットになり、2020年末までにクラウドにおけるセキュリティ障害の95%は顧客が原因に。Gartner Predicts 2016

2015年11月2日

米調査会社のガートナーは、2016年以降にIT部門およびユーザーに影響を与えるであろう事柄を展望した「Gartner Predicts 2016」を発表しました

Gartner Reveals Top Predictions for IT Organizations and Users for 2016 and Beyond

展望は10の予測で構成されており、これまで人間が中心だった労働の中に、賢くなった機械が入り込んでくることで変化する社会を展望しています。10の予測について主な内容を紹介しましょう。

(1)2018年までに、ビジネスコンテンツの20%はマシンが作成するようになる

自動作文エンジンが情報を収集し、文書を作成するようになります。例えば、株主向けの報告書や法的文書、市場報告書、プレスリリース、記事、ホワイトペーパーなどのビジネスコンテンツは、このような自動作文ツールの対象になるとのこと。

(2)2018年までに、サポートをリクエストするコネクテッド・シング (オンライン化されたモノ) は60億に達する。

物理的な世界とデジタルの世界との境界がますます曖昧になり、企業は「モノ」をサービスすべき顧客として捉え、取り扱うことが必要になります。サービス業界全体を通じてモノからのサービス要求に対応する必要性が生じるとのこと。

(3)2020年までに、人間のコントロール外にある自律型のソフトウェアエージェントが、経済取引全体の5%を担うようになる

プログラム可能な経済は、現在の金融サービス業界を根本から変革する可能性を有しています。今後、銀行や保険、マーケット、為替、クラウドファンディング、そのほかのあらゆるタイプの金融商品をサポートするアルゴリズムが登場するでしょう。ほとんどの場合、これらのアルゴリズムは透明性の高いオープンソース環境で開発されるとのこと。

(4)2018年までに、世界の300万人以上の労働者が「ロボ・ボス」の管理下に

これまでは人間のマネージャーでなければ行えなかったような意思決定を、ロボット上司であるロボ・ボスが自動的に行う場面が増えるでしょう。労働者の監督業務は、労働者が達成した結果を、成果物や顧客からの評価を通じてモニタリングすることへとシフトしつつあります。

(5)2018年末までに、スマートビルディングの20%がデジタルバンダリズム (デジタル破壊行為) の被害を受ける

建物周辺のセキュリティが適切に確保されていないスマートビルディングでは、攻撃などに対する脆弱性がますます高まるでしょう。電子看板の改変からビル全体の長時間にわたる停電まで、デジタルバンダリズムは脅威というよりも迷惑行為ですが、いずれにしても経済面や健康面、安全面、セキュリティ面などで重大な影響をもたらします。

(6)2018年までに、急成長企業の45%では、従業員数がスマートマシンのインスタンス数を下回る

スマートマシンのテクノロジを急速に導入し効果的に活用する最初の企業グループは、スタートアップ企業および新興企業であるとガートナーは考えています。スマートテクノロジのスピード、コスト削減効果、生産性向上効果、スケーラビリティは、採用や教育、成長などのニーズに応える上で、人手による労働力を大きく上回る優位性をもたらします。例として、スーパーマーケットの完全自動化や、セキュリティ企業におけるドローンのみの監視サービスが考えられます。

(7)2018年末までに、複数のチャネルおよびパートナーにわたって、顧客デジタルアシスタントが顔と声で個人を認識するようになる。

デジタルアシスタントは人間と同じように会話するとともに、履歴などの時間感覚、その場における状況認識、タイミングと声調、また時間の経過とともに状況や場所に合わせて対応し、考えや目的を付加したり継続したりする能力を備えるでしょう。

(8)2018年までに、200万人の労働者が雇用条件の1つとして健康モニタリング・デバイスの着用を求められるようになる

危険が伴う職種や身体的な負荷が高い職種において、ウェアラブルデバイスで労働者の健康状態をモニタリングする企業が増えるでしょう。中でも警察官や消防隊員、救急救命士など緊急事態に対処する職種は、健康状態をモニタリングするウェアラブルデバイスの着用を求められる最大のグループになるでしょう。これらのウェアラブルの最大の目的は、着用者の安全を確保するところにあります。これらのウェアラブルの最大の目的は、着用者の安全を確保するところにあります。着用者の心拍数、呼吸、場合によってはストレス・レベルなどを離れた場所からモニタリングすることで、必要に応じて即座に支援を提供することが可能になります。

(9)2020年までに、モバイル・インタラクションの40%をスマート・エージェントが担うようになり、ポストアプリ時代が優勢となり始める

仮想パーソナルアシスタント (VPA) や他のエージェントの形で、スマートエージェントテクノロジはクラウド型のニューラルネットワークとともにユーザーのコンテンツと挙動をモニタリングし、データモデルを構築、管理することで、人やコンテンツ、状況などを推論するようになるでしょう。このような情報収集とモデル構築をベースに、VPAはユーザーのニーズを予測し、信頼を確立し、最終的にユーザーに代わって自発的に行動することが可能になります。

(10)2020年末までに、クラウドにおけるセキュリティ障害の95%は顧客を原因としたものになる

クラウドサービスの導入企業に影響のあったセキュリティ障害において、クラウドサービスプロバイダー側の脆弱性が原因となっているケースはわずかしかありません。2018年までに、通常クラウドは安全ではあるものの、パブリック・クラウドを安全に利用するためにはユーザーの側でも明示的な努力をしなければならないという認識の広まりを背景に、ユーザー数が1000人を超える企業の50%が、SaaSおよび他のパブリッククラウドの利用をモニタリングし管理するクラウドアクセスセキュリティブローカ製品を導入するでしょう。

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タグ : IoT , クラウド , 調査会社



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