PR:スケーラブルなECサイトの裏側で起きていること。クロスワープのECプラットフォームのケース

2013年11月13日

企業がマーケティングの自由度やブランドのファンとの緊密な結びつきなどを求めて、自社のブランドを冠したECサイト、オフィシャルストアを構築するのは、技術的にはそれほど難しいことではないように見えます。

fig 株式会社クロスワープ: 大規模ECサイト向けSaaS/ASP

しかし、ゲーム開発企業の「スクウェア・エニックス」やアニメ制作企業の「アニプレックス」、アーティストの「Dreams Come True」、アイドルグループ「SKE48」などのオフィシャルストアのためのECプラットフォームを提供するクロスワープのデータによると、熱心なファンを集めるブランドのオンラインショップなどでは、限定グッズなどの発売時に予想もできないほど突出したトラフィックが津波のように押し寄せることになります(前回「大規模なトラフィックを捌く基本テクニックは。ECプラットフォームを提供するクロスワープに聞く」参照)。

こうした状況でたとえばオフィシャルストアが過負荷で落ちて、新製品や限定商品を心待ちにしていた熱心なファンを裏切るようなことがあれば、ブランドに傷が付くことにもなりかねません。

平常時の何百倍ものピークを処理しなければならないスケーラビリティを備えたECサイトの構築をどう実現しているのか。ECプラットフォームを提供するクロスワープのケースを前回に続いて見てみましょう。

ECサイトに特有の制約条件を解決する

ECサイトのスケーラビリティ向上を実現しようとする際に特に考慮すべき点が、注文のたびに発生する在庫引き落としのトランザクションと、決済のためのクレジットカード会社への信用情報照会が発生する点です。この制約条件下で処理を高速化しスケーラビリティを向上させるには、それぞれの処理をできるだけ独立して行い、ほかの処理を巻き込まないようにしなければなりません。

fig 右はクロスワープでECプラットフォームの技術責任者 eコマース事業部 デベロップメントチーム 竹原貴司氏。 左は同社イーコマースエバンジェリスト 松本直人氏

例えば、在庫数の減算処理は利用者がショッピングカートに商品を入れた時点で、決済を待たずに行うようにしていると、クロスワープでeコマース事業部の技術部門を担当する竹原貴司氏は説明します。

万が一決済の直前で注文がキャンセルされたり制限時間内に決済されなかった場合には、そのときに在庫数を元に戻すようにします。これによって在庫データの更新を一瞬で終わらせ、データのロックを極力行わないようにしているのです。

もちろんこの処理方法では、ある瞬間に在庫がゼロとなり「売り切れか」と思われた商品が、たまたまその後のキャンセルで買えるようになる、ということがありえます。それでいい、と割り切ることで、利用者に快適な買い物の体験を提供できることを優先させているわけです。

決済処理の最適化ノウハウは経験が必要

もう1つの制約条件である決済処理は、ECサイトの運営会社がどの決済システムを採用するかによって変わります。共通するのは、「受け取り時払い」以外は必ず外部の決済サービスAPIを呼び出さなければならない、ということです。

このときも鉄則は、決済サービスの呼び出しをできるだけ単独で、ほかを巻き込まないように行うこと。

さらに決済サービスで難しいのは、事業者ごとに呼び出せる機能や手続きが異なっているところです。ある決済サービスではカード番号の妥当性チェック用APIがあり、別の決済サービスでは決済可能かどうか事前チェックのために0円決済を試してみるというように、サービスごとに効率よく使いこなすノウハウがあります。

ECのプラットフォームを構築、運営するクロスワープは、当然ながらさまざまな決済サービスとの接続を実現しており、つねにより効率的な呼び出し方法への改善を進めています。これはプラットフォーム事業者ならではの強みだといえるでしょう。

ECプラットフォームが成果報酬で利用できる

fig 右はクロスワープ代表取締役社長 山崎真吾氏。左はECプラットフォームの技術責任者 eコマース事業部 デベロップメントチーム 竹原貴司氏

クロスワープは、ここで説明してきたような堅牢なECサイト構築のためのさまざまな技術と経験を注いできたECプラットフォーム「MODD SaaS」を提供しています。複数のサービスメニューが用意されていますが、代表的なのが「MODD SaaS Enterprise Edition」と「MODD SaaS Standard Edition」の2つのエディションです。

Standard Editionは、堅牢なECサイトのための基本機能をすべて提供し、Enterprise Editionでは、さらにECサイトを企業のERPなどの業務システムと密に連結するための豊富なカスタマイズを可能にしています。

しかもサービスは成果報酬型モデルの課金を大きな特徴としています。つまり、申込時にどれだけトラフィックがくるのか、品数はいくつなのか、といったキャパシティプランニングをする必要はありません。プラットフォームの上で構築されたECサイトのトランザクションによる成果に応じた課金となり、原則的には契約中の最低利用料金のようなものはないのです。

ブランドを持つ企業が自社で運営するECサイトは、前述のように熱心なファンがついて成功するほど、突発的なトラフィックが発生する可能性が高まります。人気のあるECショップがつねに売上げを出し続けるのとは異なるビジネス構造になるのです。

そうした変動の大きなECサイトに対して定額の課金を行うのは、利用する側も、そして突発的なトラフィックに備えた機能と性能を持つプラットフォームを提供する側も、適切な課金方法ではないと考えるのは当然でしょう。

クロスワープのビジネスモデルは、そうした合理性の上に構築されているのです。

ECプラットフォームをインテグレーションのコンポーネントとして

システム構築を事業とするSIerの立場からは、クロスワープのプラットフォーム「MODD SaaS」を優れたECサイト構築のためのコンポーネントとして使えるでしょう。

SIerのお客様がECサイトの構築を望んだ場合、もちろん要望にあわせてスクラッチから開発したり、あるいはオープンソースソフトウェアなどを流用することでECサイトを立ち上げることは技術的にそれほど難しくありません。

しかし、突発的なトラフィックなどへの対応はどうでしょうか。トラフィックが集中しても落ちない、快適な体験を提供できるスケーラブルなECサイトの構築と運用には、これまで説明してきたような技術の組み合わせと、決済などに関する泥臭いノウハウや経験の積み重ねが求められます。単発でECサイトを構築するSIerのビジネスにとって割に合わない可能性があります。

そこで、クロスワープのECプラットフォームをシステム構築のコンポーネントとして用いることで、品質の高いECサイトを実現しつつ、全体のインテグレーション、特にERPなど業務システムとの統合やレポーティング、帳票部分など、まさにSIerが得意とするところを付加価値として提供する。これによって結果的に優れたソリューションを提供することができます。

ECプラットフォームとはAPIでの連係やOData形式によるデータの取得などができます。業務系との接続による売上げや在庫の連係だけでなく、ユーザーIDやポイントシステムの活用など、よりお客様のビジネスに踏み込んだシステム提案ができるはずです。

今後、こうしたシステム構築を行うビジネスパートナーとの協力関係を発展させていきたいと、クロスワープ代表取締役社長 山崎真吾氏は言います。そのために、システム構築にとって使いやすいECプラットフォームへの進化と改善をさらに推し進めていくとしています。

ECサイトはオンラインとリアルのあいだをつなぐ重要な接点であり、ブランドやファンを重視する企業にとって重要なマーケティング施策の1つとして、ますます自社で運営する価値が高まっています。

そのECサイトを成功させる要素が揃っているのがクロスワープのECプラットフォームなのです。

(本記事はクロスワープ提供のタイアップ記事です)

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Junichi Niino(jniino)
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