インメモリデータベースはエンタープライズの主流になるか? オラクルに聞いた

2012年5月9日

オラクルは同社の代表製品であるOracle Databaseのほかに、インメモリデータベースであるTimesTenを製品として揃えています。TimesTenは2005年にオラクルが買収した製品で、米オラクル バイスプレジデントのマリーアン・ニーマット(Marie-Anne Neimat)氏は、TimesTenの創業者です。

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サーバに搭載されるメモリが年々増大する中、インメモリデータベースは今後データベースが進化する方向として注目されています。

ニーマット氏に、TimesTenの特徴、活用分野と今後の見通しなどを聞きました。

オラクルはインメモリDBのコアを全ティアで活用

──── オラクルにおけるTimesTenの位置づけを教えてください。

ニーマット氏 データの大きさがメモリに乗る大きさのときに、OLTP性能において素晴らしい能力を発揮できるデータベースです。また、Oracle DatabaseとTimesTenは連係し、TimesTenをOracle Databaseのキャッシュとして利用することもできます。

──── 通常のOracle Databaseでも、キャッシュメモリ上にすべてのデータを乗せれば高速にデータベース処理が行えます。このとき、インメモリデータベースとはどのような違いがあるのでしょうか?

ニーマット氏 通常のデータベースでは、データが全部メモリに入っているかどうかは状態をつねにチェックしなければなりません。TimesTenであれば、データが全部メモリに乗っていることは明らかですのでそうしたチェックをショートカットできます。メモリ上のデータに対するデータベース処理を最適化できるため、通常のデータベースでキャッシュメモリにデータが乗っている状態よりもさらに高速に処理が行えるのです。

──── TimesTenの高速性を活かしたユースケースにはどのようなものがあるのか、教えてください。

ニーマット氏 1つは、プリペイドのテレフォンカードなどの、リアルタイムな課金に関するものです。このような情報は、例えば家族が同時に使ってしまっても料金がマイナスにならないよう、リアルタイムにアップデートされなければなりません。

オンラインの株式投資やオプション投資などの分野では、コンピュータによって超高速にリクエストが発行されます。こうした処理ができなければ顧客がほかの証券会社へ移ってしまうため、性能が競争力に直結しています。

また金融取引などにおける不正の検出などにも利用されています。

──── 今後サーバのメモリ搭載量が増大することで、インメモリデータベースに対する環境が整っていきます。インメモリデータベースはエンタープライズコンピューティングの主流になるでしょうか?

ニーマット氏 オラクルはインメモリデータベースのコアを全ティアで活用しようとしています。Exadataなどのデータベースサーバはすでにインメモリデータベースの技術を利用しています。今後、アプリケーションなども含めあらゆるティアで、インメモリデータベースの技術を活用していくことになるでしょう。

──── そうした中でTimesTen自体はどう進化しますか?

ニーマット氏 より多くのメモリの活用、BI機能、オラクルアプリケーションの高性能化といった拡張を続けていくことになるでしょう。

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タグ : Oracle , リレーショナルデータベース



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