VMware Cloud on AWSに新機能、vSphereのレベルでAWSの複数アベイラビリティゾーンに対応。既存アプリのままクラウドの高可用性実現

2018年3月8日

VMwareは、同社がAmazon Web Services(AWS)のクラウドインフラ上で提供するクラウドサービス「VMware Cloud on AWS」の新機能として、インフラレベルで高可用性を実現する「Stretched Clusters for VMware Cloud on AWS」を発表しました

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クラウドで可用性を高めるにはアベイラビリティゾーンへの対応が不可欠

AWSで高可用性を実現するうえで欠かせないのがアベイラビリティゾーンの活用です。アベイラビリティゾーンとは、独立した電源やネットワーク回線を持つデータセンターのこと。一般にAWSのリージョンは高速のネットワークで接続された複数のアベイラビリティゾーンで構成されています。

そして可用性の高いシステムを構築する場合、複数のアベイラビリティゾーンにシステムを分散させ、万が一いずれかのアベイラビリティゾーン内で障害が発生しても、そのアベイラビリティゾーン内に障害を封じ込めることで、全体としてシステムが稼働し続けるようにするようにします。

しかし、こうした分散システムを構築し運用するためには、例えばアベイラビリティゾーンにまたがってデータベースのレプリケーションを行うようにし、それに対応するようにアプリケーションをデプロイするなど、可用性を意識したシステムの設計、開発、運用が求められます。

この複数アベイラビリティゾーンへの対応をvSphere/vSANのレイヤで対応してしまうのが、今回発表された「Stretched Clusters for VMware Cloud on AWS」です。

vSphere/vSANのレイヤでクラウドの高可用性を実現

Stretched Clusters for VMware Cloud on AWSは、複数のアベイラビリティゾーンに仮想マシンのレプリカを作成し、リアルタイムでアベイラビリティゾーン間でのデータレプリケーションも行います。

そして、万が一いずれかのサーバがダウンした場合、瞬時に別のアベイラビリティゾーンのサーバへフェイルオーバーすることで、障害が発生してもデータを失うことなく、システムの運用が継続できる、という仕組みを提供します。

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vSphere/vSANのレイヤでマルチアベイラビリティゾーンへ対応するため、アプリケーション側でそのことを意識する必要はありません。

つまり、「Stretched Clusters for VMware Cloud on AWS」を利用すると、既存のアプリケーションそのままで、クラウドレベルの高可用性を実現できるのです。

AWSのインフラに合わせて作り込まれていく「VMware Cloud on AWS」

VMware Cloud on AWSは単にAWSのインフラの上でVMware環境を稼働させ、オンプレミスとシームレスな環境を実現するだけでなく、AWSのクラウドアーキテクチャを活用するインフラとしてのVMware環境が作り込まれつつあります。

これにより、顧客はオンプレミスにあるVMware環境をそのままVMware Cloud on AWSへ移行するだけで、スケーラブルで高可用性を実現できるクラウドのメリットを容易に享受できるようになるわけです。今回発表された「Stretched Clusters for VMware Cloud on AWS」などに、VMwareが考えてきたVMware Cloud on AWSにおけるクラウド戦略とその実装の強みが、少しずつ見え始めてきました。

「Stretched Clusters for VMware Cloud on AWS」はプレビュー版として公開。またVMwareは同時に欧州でのVMware Cloud on AWSの展開として、AWSロンドンリージョンでの提供開始を発表しました。

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