新しく登場するほぼすべてのソフトウェアプロダクトには、2020年までにAIが搭載される。そのなかで成功するソフトウェアになるにはどうすべきか? ガートナーの予測と助言

2017年7月21日

米調査会社のガートナーは、2020年までに新しく登場するソフトウェア製品のほとんどすべてにAI技術が組み込まれるだろうとの予測を発表しました

と同時に、2020年までに30%以上のCIOにとってAIは投資案件のトップ5に入るだろうとも予測しています。

ガートナーはAIや機械学習といった技術は人間の能力を拡大するだろうと指摘。これらはいちど学習したものについては人間よりも速く正確にものごとを進めることが可能になり、それは人間を置き換えるというよりも、人間と共同でものごとに取り組むものになるだろうと予測しています。

そして多数のソフトウェアベンダが自社製品におけるAIや機械学習機能による優位性を主張するようになるなかで、いかにしてソフトウェア製品を成功させるのか。ガートナーはベンダに向けて次の3つの助言をしています。

差別要因に欠ける製品は混乱を生み、採用の判断を遅らせることになる

ベンダの中には、AIでないものをあたかもAIであるように言う、AI詐欺ともいえるような主張をするところも多数出てくるだろうとガートナー。

そうしたなかで顧客の信頼を得るには、数多くの事例を公表するとともに、AIを用いた利点を定量的に示すべきだとしています。

機械学習などによるシンプルな方法で多数のニーズを満たせることを示す

「Gartner recommends that vendors use the simplest approach that can do the job over cutting-edge AI techniques.」(ガートナーが推奨するのは、最先端のAI技術ではなく、できるだけシンプルなアプローチでの実現方法をベンダが用いることである)

企業はAIのソリューションを展開できる人材に欠けている

多くの企業では、AIのカスタムソリューションを自社で展開できる人材に欠けているため、ソフトウェアベンダは最新技術の提供よりも、ビジネスの課題に対するソリューションを提供することにフォーカスすべきだとガートナー。

「Highlight how your AI solution helps address the skills shortage and how it can deliver value faster than trying to build a custom AI solution in-house」(AIソリューションがスキル不足の解決を支援し、AIソリューションを社内でカスタマイズするよりも迅速にバリューを提供できることを強調すべきだ)

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Junichi Niino(jniino)
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