エリソン氏「クラウドでは全く新しい競合に直面している」、Oracle CloudWorld Tokyo 2013

2013年4月9日

日本オラクルにとって国内で初めてのクラウドにフォーカスしたイベント、「Oracle CloudWorld Tokyo 2013」が今日4月9日、都内のホテルで開催されました。

オラクルは全世界10都市でCloudWorldを順次開催しており、ドバイ、ロサンゼルス、シドニー、ムナビ、ニューヨーク、シンガポールに続いて東京は7都市目で、同社のクラウド展開にグローバルで注力しているところです。

fig Oracle CloudWorld Tokyo 2013。開会の挨拶をする日本オラクル、遠藤社長

基調講演にはオラクルCEOのラリー・エリソン氏が米国より中継で登場。基調講演にエリソン氏が登場するのは東京開催のみとのこと。当初、エリソン氏は来日する予定でしたが、開催直前に中継への変更が発表されました。エリソン氏は日本好きで知られており、事情通のあいだでは「桜が予定より早く散ってしまったので、来る気がなくなったのではないか」などと噂されています。

エリソン氏の基調講演では、オラクルが提供するクラウドの優位性、そしてエリソン氏の発言では「30日以内に出荷される」予定の次期クラウド対応データベース「Oracle Database 12c」が紹介されています。内容は昨年10月にサンフランシスコで開催されたOracle OpenWorldにおける発表内容から大きなアップデートはありませんでしたが、オラクルがこのイベントによって国内市場でクラウドへのコミットメントを強く示した点に、このイベントの意義があったといえるでしょう。

エリソン氏の講演をダイジェストで紹介しましょう。

クラウドではまったく新しい競合に直面している

オラクルCEO ラリー・エリソン氏。

新しい時代のクラウドコンピューティングについて話そう。

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将来のアプリケーションはすべてクラウドから提供されるようになる。データの参照からアプリケーションの利用まで、タブレットやスマートフォンなどから可能になるだろう。サーバやストレージは、クラウドサービスを展開するデータセンターに置かれるようになる。

お客様は自分でハードウェアもソフトウェアも購入しなくてよく、従量課金制になる。

クラウドコンピューティングでは、コンピュータビジネスそのものが電力事業や水道事業のようなユーティリティモデルとなる。

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Oracle Cloudは、SaaS、PaaS、IaaSの3つが揃った包括的なサービスを提供することができる。

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SaaSでは、営業やマーケティングなどに必要なサービスだけでなく、人事管理やERPも提供している。

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オラクルがクラウドを展開していくうえで、まったく新しい競合に直面している。

これまではERPならSAPが競合だったが、クラウドではSFAの分野ではセールスフォース・ドットコムが競合だ。サーバやストレージの分野での競合はIBMだが、インフラをクラウドで展開するときの競合はAmazonやRackSpaceである。

私たちにとって新しい競合が登場した一方、お客様にとっては新たな選択肢が登場したということになる。

業界標準に基づいたクラウド

クラウドで提供する包括的なアプリケーションスイートの話をしたが、もう1つOracle Cloudの特徴は、業界標準に基づいているということだ。

世の中のクラウドの大半は、Javaのような業界標準を使って開発されていない。私たちはJavaを使い、Oracle Databaseを使っている。また、SOAも使っている。これは標準であることと同時に、統合を簡素化することにも役立っている。

また、私たちのクラウドはマルチテナント対応だが、各社のデータは切り分けて保存している。これも他社との違いだ。

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オラクルはプライベートクラウドも展開している。あなたのサーバルームのために私たちがExalogicやExadataを調達し、従量課金で料金を支払ってもらえばいい。

プライベートクラウドのIaaSも、すべてのオラクルのアプリケーションに対応している。お客様のカスタムアプリケーションももちろん利用できる。

マルチテナント対応のOracle Database 12c

さて、Oracle Database 12cについて話そう。これはこの先30日以内に提供可能になる。12cのcはもちろんクラウドのcだ。

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私たちは12cでデータベースレイヤにマルチテナント機能を組み込んだ。これによって、アプリケーションレイヤでマルチテナントを実現するよりもセキュアにマルチテナントを実装できる。しかも、アプリケーションには一切変更を加える必要はないため、これまでのアプリケーションがそのまま動く。

暗号化もクエリも、レポーティングツールもすべてマルチテナントの環境で利用可能。しかもバックアップは全テナント一回でまとめて行え、復旧の際には個別に行えるなど、管理しやすく、リカバリも早くできる。

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既存のアプリケーションは変更する必要がなくそのまま使いつつ、既存のシステムを集約して管理することができるデータベースだ。

≫エリソン氏に続いて、基調講演にはソフトバンクの孫正義氏が登壇

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タグ : IaaS , Oracle , PaaS , SaaS , クラウド



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