IEEEがクラウド標準化への取り組みを開始、クラウドの移植性や相互運用性に関して

2011年4月6日

国際標準化団体のIEEE(アイトリプルイー)は4月4日、クラウドの標準化に取り組む2つのワーキンググループ「IEEE P2301」と「IEEE P2302」を立ち上げたと発表しました。

IEEE-SA - IEEE LAUNCHES PIONEERING CLOUD COMPUTING INITIATIVE

P2301はクラウドの移植性や相互運用に関するインターフェイスやファイルフォーマットに関するガイドの作成を、P2302はクラウド間の連係のためのトポロジー、プロトコル、機能についての標準策定に取り組むとしています。

移植と相互運用のガイド、連係のための標準

それぞれのワーキンググループの詳細を見ていきましょう。

P2301 - Guide for Cloud Portability and Interoperability Profiles (CPIP)

P2301は、クラウドのポータビリティ(移植性)と相互運用性のためのガイドを作成することを目的としています。ワーキンググループが掲げる説明を引用しましょう。

This guide advises cloud computing ecosystem participants (cloud vendors, service providers, and users) of standards-based choices in areas such as application interfaces, portability interfaces, management interfaces, interoperability interfaces, file formats, and operation conventions.

このガイドはクラウドコンピューティングのエコシステムの参加者(クラウドベンダ、サービスプロバイダ、ユーザー)に、標準に基づいた選択肢についてアドバイスするものである。分野は、アプリケーションインターフェイス、ポータビリティインターフェイス、マネジメントインターフェイス、相互運用性インターフェイス、ファイルフォーマット、運用ルールなど。

P2302 - Standard for Intercloud Interoperability and Federation (SIIF)

P2302はクラウド間の相互運用性と連係についての標準を策定することを目的としています。ワーキンググループが掲げる説明を引用しましょう。

This standard defines topology, functions, and governance for cloud-to-cloud interoperability and federation. Topological elements include clouds, roots, exchanges (which mediate governance between clouds), and gateways (which mediate data exchange between clouds). Functional elements include name spaces, presence, messaging, resource ontologies (including standardized units of measurement), and trust infrastructure. Governance elements include registration, geo-independence, trust anchor, and potentially compliance and audit.

この標準では、クラウド間の相互運用と連係のためのトポロジー、機能、ガバナンスなどを定義する。トポロジー的な要素とは、関連するクラウド群、ルーツ、エクスチェンジ(クラウド間のガバナンスを仲裁)、ゲートウェイ(クラウド間のデータ交換を仲裁)などを含む。機能的な要素とは、名前空間、プレゼンス、メッセージング、リソースオントロジー、トラストインフラストラクチャーを含む。ガバナンスの要素とは、レジストレーション、地理的独立、トラストアンカー、そして法令遵守と監査の可能性を含む。

クラウドのポータビリティや相互運用性については、Open Cloud ManifestoやDMTF(Distributed Management Task Force)などすでにいくつかの標準団体が取り組んできましたが、目に見えた実績をあげるに至っていません。それは主にクラウドの技術の変化がはげしく、クラウドベンダの足並みが揃わなかったためです。果たしてIEEEはこうした課題を乗り越えていくことができるでしょうか。

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タグ : クラウド



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