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NGINX、F5による買収を正式発表。F5のロードバランサとNGINXのプロキシなどにより総合的なアプリケーションサービスを提供

2019年3月12日


オープンソースの軽量なWebサーバなどを提供しているNGINXが、F5 Networksによって買収されたことを発表しました(プレスリリースNGINX CEO Gus Robertson氏のブログ)。

F5は負荷分散を実現するロードバランサのBIG-IPやアプリケーションファイアウォールなどで知られる企業。大規模システムにおけるネットワーク構築やインフラ構築の分野で有名です。

一方、NGINXはオープンソースソフトウェアとしてデベロッパーに高い知名度を持ち、Webアプリケーションにおけるプロキシサーバなどでよく使われています。同社はマイクロサービスにおけるコンテナ内のプロキシサーバとしてサービス間の通信にもっとも使われているのがNGINXだと説明しています

F5はNGINXを買収することで、これまで強かったエンタープライズ分野に加えて、NGINXが強いデベロッパー向けの認知度を得ることになります。

さらに、いわゆるアプリケーションデリバリやアプリケーションサービスといった用語で説明される、ロードバランサやアプリケーションファイアウォール、プロキシ、Webサーバ、API管理などさまざまな機能において、デベロッパー向けからエンタープライズまで総合的な製品展開を行うことができるようになります。

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これらは今後マルチクラウド化やマイクロサービス化によってさまざまなレイヤでネットワークが活用される際に重要な機能になります。F5によるNGINXの買収は、このことを強く意識したものと考えられます。

F5のプレジデント兼CEOのFrançois Locoh-Donouはプレスリリースにおいて、「NetOpsとDevOpsの橋渡しとなる」という表現で、F5の領域(≒NetOps)とNGINXの領域(≒DevOps)をつないでいくことを強調しています。

By bringing F5’s world-class application security and rich application services portfolio for improving performance, availability, and management together with NGINX’s leading software application delivery and API management solutions, unparalleled credibility and brand recognition in the DevOps community, and massive open source user base, we bridge the divide between NetOps and DevOps with consistent application services across an enterprise’s multi-cloud environment.

F5のワールドクラスなアプリケーションセキュリティおよびリッチなアプリケーションサービスポートフォリオによって実現される高い性能や可用性、管理などをNGINIXの先進的なソフトウェアによるアプリケーションデリバリとAPI管理ソリューションと組み合わせることによって、DevOpsコミュニティおよび多くのオープンソースユーザーにおける比類なき信頼と高いブランド力を得られるでしょう。そして分断されているNetOpsとDevOpsの橋渡しとなって、エンタープライズマルチクラウド環境における一貫したアプリケーションサービスを実現します。

F5による買収によりNGINX CEOのGus Robertson氏、創業者のIgor SysoevとMaxim KonovalovはF5にジョインし、引き続きNGINXのブランドを維持していくとしています。

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NGINXは先月、東京オフィスを設立したばかりでした。



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