Google Cloud、コンテナネイティブなロードバランス機能を正式版に。Kuberntesとの統合など強化

2019年10月2日

Google Cloudは、Google Kubernetes Engine(GKE)でコンテナネイティブなロードバランス機能を正式版としたことを発表しました

従来、コンテナに対するロードバランス機能は、コンテナが属するインスタンスのiptablesを経由してコンテナに到達していました(下図上)。

コンテナネイティブなロードバランス機能では、KubernetesのIngressコントローラに新しくNetwork Endpoint Groups(NEG)と呼ばれるレイヤが組み込まれ、これがコンテナを直接認識することで、コンテナに到達するまでのホップ数を減らし、効率的なトラフィック分散を実現しています(下図下)

fig 図上が従来のロードバランサーで、仮想マシン内のiptablesが使われていた。図下は新しいコンテナネイティブなロードバランサーで、ロードバランサーが直接コンテナを認識しトラフィックを分散する

また、従来のロードバランサーはコンテナを認識しないため、コンテナに対してランダムなトラフィック分散を行っていましたが、コンテナネイティブなロードバランスでは健全なコンテナに対してのみトラフィックを振り分けることなどが可能になります。

コンテナネイティブなロードバランス機能は昨年10月にベータ版として公開されましたが、今回の正式版では機能を強化。

KubernetesのPodReadinessGate(Podの状態を評価できる機能)を用いることで、Readyなコンテナのみにトラフィックを割り振ることで、例えばKubernetesのAPIを操作することでローリングアップデートなどが実現可能です。

またトラフィックがなくなりロードバランサーがスケールダウンするまでのレイテンシも大きく改善されたと説明されています。

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Junichi Niino(jniino)
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