VMwareからKVMへ、ワンクリックで変換を実現。「脱VMware」へ向かう「Acropolis 4.6」をNutanixが発表

2016年2月17日

Nutanixが提供する「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」と呼ばれる製品群は、x86サーバに基盤ソフトと仮想化ハイパーバイザが搭載されたアプライアンス機器です。複数のアプライアンスをネットワークでつなげていくだけで、仮想化基盤の性能やストレージをスケールアウトできる特徴を備えています。

ハイパーコンバージドインフラストラクチャは新興ベンダのNutanixが市場を切り開いてきましたが、いまやVMware、EMC、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、シスコ、レノボなど多くのサーバベンダが参入し、仮想化市場において急速に成長している分野となっています。

その市場をリードするNutanixが、基盤ソフトウェアの新版「Acropolis 4.6」を発表しました。主な新機能は以下の3つです。

特に後ろの2つ、仮想マシンの変換や、クロスハイパーバイザでの災害復旧やバックアップが可能な点は注目すべき点です。。

Nutanixと競合誌始めるVMware。顧客にはコスト削減メリットも

なぜNutanixはAcropolisの新機能の目玉として、このようなハイパーバイザ間での相互運用性を高める機能を用意したのでしょうか。

もちろん顧客からハイパーバイザ間での相互運用性を実現したいという要望があったのでしょう。一方で、ハイパーバイザで大きなシェアを握るVMwareとの関係もありそうです。

Nutanixの基盤ソフトウェア「Acropolis」は、昨年の6月に最初のバージョンが登場。同社製品でVMware、Hyper-V、KVM(Acropolis Hypervisor)など多様なハイパーバイザやコンテナ、クラウドなどを柔軟に管理するためのツールです。

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Nutanixは顧客の要望に応じてVMware vShpereやHyper-V、そしてAcropolis Hypervisorなどを同社製品にバンドルして提供してきました。バンドルされる割合がもっとも高かったのはやはりVMware製品で、2015年8月のインタビューでは「私たちのビジネスの約80%はVMware製品を用いたもの」と説明されています。

しかしそのVMwareは急成長するハイパーコンバージドインフラストラクチャ市場へ積極的に参入するようになりました。先週発表した「Virtual SAN 6.2」は、ハイパーコンバージドインフラストラクチャ向けに最適であることをアピールした製品になっていますし、サーバベンダとの協業によるアプライアンス機器もリリースすることになるでしょう。NutanixとVMwareは競合の度合いを高めているのです。

こうした背景の中でNutanixがAcropolis 6.2の主な新機能としてハイパーバイザの変換機能を押し出してきたのには2つの意味があるといえるでしょう。

1つは当然ながら、Nutanix独自のハイパーバイザであるAcropolisを打ち出し、VMwareからの移行を容易にすることによって、自社製品の価値をVMware依存からできるだけ引き離しておきたいという側面です。市場で競合を強めるVMwareへの対抗措置として当然のことでしょう。

もう1つは、自社製品だけで完結することによりVMwareのライセンス料を上乗せする必要がなくなる、あるいは既存のNutanixユーザーがVMwareを使っていた場合、Acropolis Hypervisorへ移行することでVMware製品のライセンスコストが削減可能になり、より低コストで製品を提供できるようになる点です。これは顧客にとってもメリットがあることでしょう。

今年はハイパーコンバージドインフラストラクチャが仮想化基盤からプライベートクラウド基盤へと進化することが十分想定されます。そのときにも、クラウド基盤としてOpenStackを採用するのか、VMware製品やマイクロソフト製品を採用するのか、などを巡って各社が火花を散らすことになりそうです。

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タグ : Nutanix , VMware , サーバ , ハイパーコンバージドインフラストラクチャ , 仮想化



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