「マイクロソフトはサーバ仮想化に寄り添うネットワーク仮想化を提供している」マイクロソフトがネットワーク仮想化とSDNへの取り組みを説明

2013年3月25日

ネットワークの分野では、ネットワーク仮想化やSoftware-Defined Networkへの注目が高まっています。サーバ仮想化市場でトップを走るVMwarはネットワークの仮想化についてもNiciraを買収するなど非常に積極的な取り組みを見せているのに対し、同市場でライバルのマイクロソフトからは、ネットワーク仮想化やSoftware-Defined Networkにどう取り組んでいるのか、情報はあまり耳に入ってきません。

しかしマイクロソフトがこの分野で何もしていないわけではありません。「サーバ仮想化に寄り添うネットワーク仮想化を提供している」(日本マイクロソフト エバンジェリスト 高添修氏)と、Windows Server 2012において基本的な機能とはいえ、すでに機能を組み込んでいると説明しています。

3月15日に日本マイクロソフト本社で開催された「Windows Server 2012 Community Day」において、インフラ系のテクノロジー全般を担当しているエバンジェリスト 高添修氏が、マイクロソフトのネットワーク仮想化やSoftware-Defined Networkへの取り組みについて説明するセッションがありました。この記事では、その内容を紹介しましょう。

Software-Defined Networkへのマイクロソフトの取り組み

今日はネットワークの仮想化やSDN(Software-Defined Network)のところでマイクロソフトが何を考えているか、といったことを紹介したいと思います。

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まずネットワーク仮想化とは何か? サーバ仮想化が、あたかも物理サーバがたくさんあるように見せる技術であるように、ネットワーク仮想化は、あたかもネットワークがたくさんあるように見せる技術です。

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例えばA社用ネットワークとかBプロジェクト用ネットワークとか、物理ネットワークとは別にネットワークを定義できるし、物理ネットワークとは関係なく自由にサブネットなどを利用できる。これがネットワーク仮想化の大きな仕組みです。

こうした、いままでできかったことができつつあります。

例えば、物理サーバが2台あって、この上に6台の仮想サーバが動いているとします。そうすると、同じHyper-V上にある仮想サーバでも全然違うネットワークにあるように見せることができるし、違うHyper-V上にある仮想サーバ同士を同一ネットワークでつなぐこともできます。

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左側のホストのVM01から、右側のホストにある仮想サーバにパケットを流すとき、何をしているかというと、パケットをカプセル化してから物理ネットワークに送信し、受け取ったホストはそれをほどいて目的の仮想サーバに届けます。

このネットワークのトンネリング技術を実現するプロトコルとして、NVGRE、VXLAN、そしてSTTがあり、Windows Serverにはもう1つIP Rewriteというのもあります。Windows Server 2012では、NVGREとIP Rewriteの2つが使えますが、NVGREがデフォルトになっています。

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ネットワーク仮想化を可視化し、コントロールの仕組みごと提供

具体的に見ていきましょう。VMスイッチの下でネットワーク仮想化のモジュールが動きます。この実態は、Hyper-Vが動いているマシンのネットワークのプロパティを見ます。すると、ここの「ネットワーク仮想化フィルタードライバー」にチェックがついていて、ここでネットワークの仮想化をHyper-Vと一緒にやってくれることになっています。

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つまり、Hyper-Vがルーティングテーブルを持つことになります。「Blue社」の仮想サーバはどのホスト上にあるか、という情報を持っていて、実際にパケットが飛んできたときに、目的の仮想サーバがあるホストに流す、という動作をするためです。

このルーティングテーブルを誰が書き込むかというと、Virtual Machine Managerがやります。また、ライブマイグレーションで仮想サーバがホストを移動すると、新たな設定をVirtual Machine Managerが自動的に書き換えます。SDNコントローラにあたるところもVirtual Machine Managerがやっているんです。

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こうした環境をSoftware-Defined Networkと思っています。マイクロソフトはネットワーク仮想化を可視化して、コントロールする仕組みごと提供しています。

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マイクロソフトとしては、現在はサーバ仮想化に寄り添うネットワーク仮想化とSoftware-Defined Networkを提供していて、あんまりネットワークに詳しくない方でもサーバの運用に近いところから入っていけるようになっています。

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カテゴリ Docker / コンテナ / 仮想化
タグ  Microsoft , Software-Defined Network , Windows Server , ネットワーク


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