FCoE vs 10GbE+iSCSI、どちらが速い? ネットアップとブロケードが共同検証

2011年2月24日

Fibre Channelのストレージエリアネットワーク(SAN)と同等の機能をイーサネット上で実現するFCoE(Fibre Channel over Ethernet)。FCoEでは、10ギガビットイーサネット(10GbE)のデータリンク層に相当する部分をDCB(Data Center Bridge)という技術で拡張し、パケットロスなどをほとんどなくすなど信頼性や性能を高め、その上にFibre Channelのプロトコルをのせています。

FCoEの登場によって、これまで物理的に分かれていたSANとLANの2種類のネットワークは、イーサネットで統一されようとしています。

しかしイーサネットでブロックデバイスとしてのストレージにアクセスするならば、iSCSIを利用してもいいはず。iSCSIとはSCSIプロトコルをIPネットワーク上で利用する技術。10GbEなら当然iSCSIも高速に動作するはずですから、わざわざFCoEを使わなくても10GbEとiSCSIでLANもSANも統一すればいいのでは?

データベースサーバなどではiSCSIよりFCoEが有利

「FCoEと10GbE+iSCSIのどちらがよいのですか? とはよく聞かれる質問です」と、昨日2月23日に都内で行われたストレージベンダ「ネットアップ」のイベント「NetApp Innovation 2011 Tokyo」で行われたセッション「FCoEによって実現する真のインフラ統合」に登壇した、ネットアップの竹谷修一氏。

このセッションではその疑問に答えるべく、ネットアップとブロケードが共同で行ったFCoEの検証結果を説明しています。その中から以下の2つの結果を紹介しましょう。

fig

検証環境はWindows Serverを搭載したx64サーバ、ブロケードのスイッチ、ネットアップのストレージによる構成です。

fig

さて、FCoEとiSCSIの比較結果をみてみましょう。ブロックサイズが小さいときにはFCoEの方がスループット、IOPSともによく、ブロックサイズが大きくなるとiSCSIのほうがよいようです。以下は資料の中からグラフを引用しました(見やすいように色などを加工しました)。

fig
fig

次はレイテンシです。一定の負荷がかかった状態でのレイテンシは、ブロックサイズが32KBのときにiSCSIはFCoEの約2倍に。これはサーバ側でiSCSIの複雑なプロトコル処理をCPUが行っているためで、処理が集中しがちなデータベースサーバやメールサーバ、グループウェアサーバなどではFCoEが有利と説明されています。「ギガビットイーサネットではiSCSIもいいと思うが、10GbEではちょっと合わないかなと」(竹谷氏)

fig

FCoEは8Gb FCよりも高性能

続いて、8Gb Fibre ChannelとFCoEの実行速度の比較。8Gb FCの実行速度は6.2Gbps程度、FCoEの実行速度は9Gbps程度となり、スループット、IOPSともにFCoEのほうが上回っているとのこと。

fig
fig

セッションでは、FCoEを用いることでサーバ、ネットワーク、ストレージの統合が可能になり、性能、リソース、コストの面でもメリットがあるとまとめられています(SFPではなくTwinaxにすると安くなる、という豆知識も紹介されていました)。

このエントリーをはてなブックマークに追加
follow us in feedly

タグ : FCoE , ストレージ , データセンター



≫次の記事
Internet Explorer 9がHTML5のオフライン機能やWeb Workersを実装していないことをどう受け止めるか
≪前の記事
今後5年のあいだにIT業界に大きなインパクトを与えそうな5つの動向

カテゴリ



Blogger in Chief

photo of jniino Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed



新着記事 10本


PR - Books


fig

fig

fig