バベルの塔を上る日本人

2009年4月10日

3月にカリフォルニア州サンタクララで行われたEclipseのイベント「eclipse con 2009」の情報を集めていたら、日本人によるオープンソースへの貢献についての情報を目にすることができました。

Javaの統合開発環境などで知られるEclipse(それ以外にもさまざまな用途で使われていますが)ですが、その国際化を手がけているのが「Eclipse Babel Project」。そしてそのBabel Projectと連携してEclipseの日本語化を行っているのが、日本の団体「Eclipse Japan Working Group」です。

eclipse con 2009 - Climb the Babel Tower

eclipse conでは、Babel Projectのセッション「Climb the Babel Tower」で、「Eclipse Japan Working Group」がBabelプロジェクトと共同で、ローカライズのためのツールやワークフローなどの発表を行ったとのこと。発表者として、IBMでEclipseのグローバル化リードのKit Lo氏と、NECソフトのMotoki Mori(森素樹)氏の名前がありました。

The Eclipse Japan Working Group would like to introduce their concept and tools to all of the other language translation communities.
Eclipse Japan Working Groupは、他言語への翻訳をしているすべてのコミュニティに、(現在利用中の)ツールとコンセプトを紹介する予定です

日本人はオープンソースに貢献している度合いが低い、という話を聞くことがありますが、その中でこうして立派に貢献し成果を共有していることを知るのは嬉しいですね。

それでEclipse Japan Working Groupはどのような発表を行ったのでしょう? 詳細は以下のようにしか書いていません。

Their plan includes not only tools but also the translation processes with translators and translation committers in order to get "controlled translation quality." The Eclipse Japan Working Group intends to develop some tools for supporting the workflow, and donate them to Babel project.

そこで、Eclipse Japan Working Groupのホームページをみると以下のようなことが書いてありました。以下引用です。

  • 現在、Eclipse Foundation のBabelプロジェクトでは、各言語の翻訳者を一般から広く募り、自由に翻訳してもらう人海戦術を採っています。これは、まずは翻訳者を拡大し、翻訳を急ぐねらいからでしょう。しかし、この方法では品質が保証できません。誤った翻訳はユーザを混乱させてしまいます。Eclipseをベースにした製品も出回っていることから、ベースとなるEclipseの日本語品質は重要です。
  • EJWGが日本語化に取り組む理由は、ここにあります。より多くの人に翻訳に参加していただく一方、製品版として使える品質を追求していきたい。そのため、日本語化部会の訳語委員会や各チームが連携し、日本語化をスムースに進めることができる基盤を構築していきます。
  • 日本語言語パックについては、EJWGでレビューしたうえでBabelプロジェクトへ一括提供することで、一定の品質を確保していく考えです。

おそらくBabel Projectに上記のようなことを働きかけ、その成果について発表したのではないかと想像します。どなたか、情報をお持ちの方がいらっしゃったらぜひコメントとかトラックバックで教えてください。

参考記事 on the Web

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カテゴリ 開発ツール / 言語 / プログラミング
タグ  Java , オープンソース


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