スタートアップがやってはいけないこと10+1

2009年11月17日

元マイクロソフトの社員で著名なブロガーでもあるロバート・スコーブル(Robert Scoble)氏が、ブログのエントリ「The worst things startups do」で、スタートアップがやってはいけないことをリストアップしています。要約して紹介しましょう。

The worst things startups do
  1. 街のいい場所に立派なオフィスを借りてしまう
    他人の金を自分の金のように使うな

  2. 1回のツイートで何をしているか説明できない
    なぜあなたのプロダクトが優れているのか、短時間で説明できるようになれ

  3. ざっと見回してもプログラマーがいない
    よい企業は彼らであふれている

  4. PR会社と契約する(あるいはブログもツイッターも使ってない)
    素晴らしい企業は顧客がその企業のことをすすんで語るものだ

  5. 間違ったことにお金を使っている
    コーヒーマシンではなく、プログラマによいイスとモニタと速いマシンを買ってやれ

  6. 解雇を躊躇する
    社内で方向性が異なるスタッフがいたら素早く対応すべきだ

  7. インフラの選択を誤る
    私(スコーブル氏)はRackspaceの社員でありバイアスがかかっていると思うので、この件については誰かよいスタートアップに聞いてみるのがよい。

  8. 早すぎる時期からベンチャーキャピタルにマネジメントと戦略をコントロールされてしまう

  9. クールすぎる社名やロゴ

  10. Yesといいすぎる。とりわけ技術的な決断に対して

  11. 詳しいからと古い技術を選んでしまう

ネット系ベンチャーにやや偏ったアドバイスという感じもしますが、一般的なスタートアップにとってどれも参考になる項目ではないかと思います。個人的には6の解雇を躊躇するな、というのはアドバイスとしては分かるけれども実行は難しいだろうと思いました。

スタートアップの最大のリスクの1つは「問題のある人間を雇ってしまうこと」だということは非常によく分かります。小さな組織の中では、人の問題というのはその組織の能力を決定的に傷つける可能性が高いのです。しかしこれをどう判断し実行するのか、スタートアップのマネージャはマネジメントの経験が深くないと思うので、うまく対処し結論付けるのはなかなか難しそうです。

2の「1回のツイートで何をしているか説明できない」は、昔の「エレベータの中で偶然出会った投資家に、その場で自分の事業を説明できなければダメだ」といれわれたことの現代版。

それにしても立派すぎるオフィスを借りたり、素敵なロゴにエネルギーを注力しすぎるというのは論外ですね。

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Junichi Niino(jniino)
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